医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ちょっと難しいかな?

2011-06-17 07:01:54 | 薬局
どうなる消費税!

消費増税と社会保障の一体改革で、担当大臣が現在の5%消費税率を、2013年以降には段階的に引き上げ、15年度に10%にするらしい。
増え続けることが予想される社会保障関係費の対応にはやむ得ない議論である。
国の懐を見ると仕方ない。
こんな国にしたのは国民である。
選んだ責任がまわってきた。

などとあきらめムードでは困る。
例えば消費税率は10%になるとどうなるのか。
私が主催している「薬局未来塾」では、こんなテーマが話し合われる。
さて、消費税率が10%になるとかなりの対応が必要になる。
薬局の売上に対する医薬品比率は約70%である。
処方単価は約8,000円となっている。
となると1枚の処方せんには医薬品として5,600円相当占めることにとなる。
皆さんは意識しているかどうか分からないが、現在の薬価には消費税分が含まれた内税となっている。
だから医薬品卸から仕入れる時には消費税がかかる。
でも、消費税抜きで価格交渉しているところは少ない。
対薬価から何%引かせるかの交渉となっているが、本来なら本体価格を出して価格交渉が筋である。
それはさて置いて、消費税が5%だからまだそんな甘い交渉になっているが、10%になるとそうは行かない。
現状、対薬価10%引きで購入している場合、実際の薬価差益は単純に消費税を引いた5%となっている。
これが消費税10%になると少なくても15%引きにならならなければ同じとはならない。

こうなると話は見えづらくなる。
私の勝手な想像によると消費税が10%になったなら、医薬品は外税になり消費税を上乗せして請求出来るようになるのではないのか。
保険から支払われるのはもちろん本体価格としての薬価となる。
そうなるとほとんどの保険薬局は消費税の課税業者(1,000万円を越える売上、ただしこの場合医薬品に限る)になり、消費税を支払うことになる。
また、その場合は現薬価には消費税が含まれているので、消費税分の引き下げが行われる。

何となくご理解いただけたか。
要は、消費税率が10%になるとほとんどの保険薬局は課税業者になり消費税の支払義務が生じる。
患者さんには消費税を請求するので負担増になる。
ひょっとすると患者離れが生じるかもしれない。
さらに、薬価は消費税分の引き下げで医療費的にはラッキーとなる。
もちろん国は消費税収入も増える。

消費税率10%は国家財政に貢献することになる。



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