医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

そんな予算はよさんか!

2024-09-02 04:11:58 | 薬局
たかが一穴と侮っていると穴取られることになる。

28日に厚生労働省からの2025年度の予算概算要求が出された。
薬局・薬剤師関係では、厳しいと言いながらも前年より3億9,300万円の上乗せの7億8,700万円が提示された。

その1番に新規として2億100万円の「電子処方箋の更なる全国的な普及拡大」がある。
いかに力が入っているかが分かる。
こんなのは予算がどうこうの問題じゃないと思うけど仕方がない。
次に「電子版お薬手帳の活用推進」であるが前年の半分の700万円の減額になっている。
そろそろ電子お薬手帳の時代ではなさそうな気がする。
オンライン資格確認と電子処方箋が解決してくれる。

3つ目に「薬局機能の高度化推進」がある。
ここで気になるのが「対物業務の効率化のための鑑査支援装置の活用等について調査・検討を行う」の部分である。
ここには1,900万円の増額で6,500万円が示されている。
あるメディアでは調剤業務の一部外部委託に関する調査も実施するとある。
その調査の中に遠隔による調剤監査の是非も検討するようだ。
調剤業務の一部外部委託では監査が問題になっていた。
最終監査が処方箋応需薬局でやるためには調剤済みを戻さなければならない。
それが遠隔調剤監査でもいいとなると、物流の手間とコストが省ける。
厚生労働省もやる気満々だ。

調剤センターみたいな薬局で処方箋情報を受けて、機械化された調剤機器によって出来上がった調剤済みを遠隔調剤監査で完了とし、直接調剤センターから配送させる。
こんな仕組みになると処方箋受けるだけの薬局が増えそうだ。
何となくドラッグストアに有利に感じてしまう。
ポイントも付く!

慢性疾患の薬は緊急性がない。
後から自宅に届くに越したことはない。
そのためにはローコスト化が必須となる。
ラストワンマイルの集約化も大切になる。

大学病院や地域医療支援病院などの面に広がりやすい処方箋は最も狙われると思う。
”アリの一穴“は広がりやすい。
より患者にとっての利便性を訴えると国民は賛同してくれる。
でも、それでいいのだろうか。
錠剤などの刻印などは遠隔で見分けられるのか。
一包化の錠剤数は遠隔で判別できるのか。

先日もある大手で調剤過誤が明るみに出た。
調剤した薬剤師と管理薬剤師の責任が問われている。
外部委託では責任はだれが問われるのか。

もっと慎重であって欲しい気がする。
コメント (4)
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