「夏草や兵どもが夢の跡」だったかな。
コロナ禍の中で行われた札幌での日本薬剤師会学術大会はいかがだっただろうか。
台風の影響もありたどり着けなかった人もいるかと思う。
どちらにしても喧々諤々と今後の薬剤師の将来を語り合えたならいい。
そんなお祭り騒ぎのような時に、財務省では薬剤師の将来に暗雲が立ち込めるような話し合いがされていた。
薬剤師と言うより薬局が危ない。
薬学大会でも話題に上ったのかもしれない。
そんな話などなかったなら、それはそれで幸せである。
財政制度等審議会の財政制度分科会が8日に開催されている。
そこでは「調剤料」のさらなる引き下げが財務省から提案されていた。
今回の「調剤料」の引き下げではもの足りないと言っている。
ここは薬局経営の肝になる報酬である。
さらに調剤報酬全体について「薬剤師の業務を対物業務から対人業務中心へシフトさせていく中で、全体として水準を下げつつ、調剤基本料、調剤料および薬学管理料といった調剤報酬全体の在り方について見直しを行っていくべき」との意見も出ている。
ここで注目したいのは「全体として水準を下げつつ」の部分である。
柔らかく表現しているがかなり厳しい響きを感じさせる。
あるメディアでは「後発医薬品調剤体制加算」については6割の薬局が算定している。
そして政府目標だった2020年9月までに80%達成はほぼ出来ている。
こうなると、さらなる目標の達成に向けて加算の在り方見直す必要が出てくる。
先ず75%以上は確実になくなりそうだ。
「後発医薬品調剤体制加算」そのものがなくなる可能性すらある。
その代わり下限を設けてのペナルティもありうる。
ついでに医療費の医科:調剤の1:0.3も硬直的となっているので見直しの必要性が問われている。
この硬直的だとする資料は見てもよくわからない。
さらなるさらに来年の薬価中間改定は、毎年改定の初年度にふさわしく「幅広く対象品目に含めるべき」としている。
当初は乖離率の高い品目と言われていたが、率ではなく乖離額での評価を検討しているらしい。
そうなると先発医薬品も引き下げの対象に加わる。
薬価が下がって困るのは基本的に薬局だけである。
いよいよ来年度以降の予算組における社会保障費への締め付け準備は始まっている。
2021年度厚生労働省の概算要求では自然増を含んではいない。
自然増は毎年1.1%ほどになる。
この分を賄えるのは薬価引き下げしかないような気がする。
何となく来年の中間薬価改定はそれなりに引き下げが行われそうな気がしてきた。
大判振る舞いをする政府に裏方では、財務省が国民の見えないところで大鉈を振るう。
ススキノを満喫していただけましたかな。
コロナは現金払いでお願いしたい。
いやいや「厳禁祓い」でした。
さて、札幌からのコロナ判定は今週末からかな?
北海道はでっかいどー
日本薬剤師会学術大会は駒形sanと日医中川会長のお膝元で開催されましたね。調剤薬局に関わりの深いお二人にゆかりのある場所での開催、時代の移り変わりにふさわしいですね。
先週表明された財務省の方針は重いです。日本における改革は段階的ですので、いつものことといえばいつものことですが。厚労省のお役人が、何のために財務省に出向していたのか?いよいよその答えが結果として示される時が訪れるのでしょうね。しかし、今度の改定で「大胆な縮減」が完了するとは思えません。調剤報酬は2024年も累次にわたる大胆な縮減となるほうが自然です。段階的に、段階的に。それに縮減とは厳しい文言です。もはや、調剤報酬には適正化という文言さえ使われなくなったのです。この現実は本当に重いです。
大胆な縮減完了後に生き残れる薬局かどうか?それを考える時間はおそらく2-4年でしょうね。調剤報酬の縮減は2018年に日薬の横槍で2年遅れてしまいましたので、遅れを取り戻す形となります。直接的に調剤報酬自体を縮減すりことはもちろんのこと、間接的に門前調剤薬局のあり方を変えてしまうような抜本的改革が進行するとみてよいですよね?
すでにピッキングは薬剤師の独占業務ではないことが公式見解となり、続いてこれを後押しする薬局に薬剤師が常駐しなくていいことが実装されます。最後の仕上げは?来年以降に厚労省から40枚規制の撤廃?これでオンライン服薬指導環境は整います。運転免許証の更新もオンライン化により、全国どこにいても可能になります。処方箋も同じでしょう???これらはまさにSociety5.0の世界です。アからはじまる大手調剤薬局はSociety5.0に参画するために経済産業省と組んで2016年ごろから社会実験を実施、検証もされています。
処方箋のデジタル化が1.5年後にひかえるわけですが、どうやらデジタル化一気通貫シナリオには今のところ中小調剤薬局の出る幕は無さそうです。一方で、服薬後フォローの義務化、薬局機能評価などは厳しさを増すでしょう。薬価の毎年改定は薬価差益ゼロを目標にするわけですからこちらも厳しい。スケールメリットは設けるための手段だったわけですが、これからは生き残りのために必要なことになるかもしれませんね。
実際、最低限の薬局では調剤報酬は少なくなるでしょうし、薬価差益も期待できないでしょう。しかし、それでも生き残れる手法を見出すことができれば?意外と気楽なのかもしれません。薬局機能評価の行く末はDPCと似た過当競争に陥ることが濃厚でしょう???大手しか出来ないとは言いませんが、部署ごとに対応しなければきついでしょうね。
毎週のように調剤薬局の行く末を考察する出来事が表明されます。情報整理だけでも大変なのに、経緯まで理解するのは至難のワザ。
素人に理解を授けることができるのが、玄人中の玄人、駒形san。今朝の駒形定食も質と量の双方適切でしたよね?さすが駒形sanだ!とロングストーリー症候群の駒形ファンは唸ったわけです。
仕事があるってありがたいですね
明日も楽しみです
ドラッグストアは網目が大きく、大きな魚を狙っています。個人薬局は網目の小さな、少し小さめの魚を狙う。
そこには小さくても高級な珍魚が取れる。
網目が小さいと、手間暇がかかる。
狙う場所も狭範囲になる。
引き上げるのも大変になる。
でも、機動力で動きが早い。
この機動力が大漁につながる。
私はいつも同じような服を着ています。
洗濯はまめにしています。
しまう時にミニ箪笥の入り口に入れちゃいます。
出す時はそこから出します。
奥にはもっといい服があるのに。
知識も奥にしまうと価値を失いますよね。