花ごよみ

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聖なる怠け者の冒険  森見 登美彦 

2014-03-09 | 本 ま、や行(作家)


聖なる怠け者の冒険

舞台は京都
時は祇園祭宵山土曜日。
そこで展開される
ばかばかしいドタバタ劇。

怠けるためには、
なんでもするという主人公、
大和田君はどんな場面でも
怠け者を貫き通す。

そしてこれもまた
怠け者の浦本探偵。

究極の方向音痴の玉川さん。

計画をたて、
充実した土曜日にするための行動を起こす
恩田先輩と桃木さん。
このカップルの行動も
こんな人っているなあって感じで、
ほのぼのとしてまたいいです。

アルパカそっくりの五代目。

善行の活動日誌、
資料が活力の源の
黒マントのぽんぽこ仮面。

登場人物がみんな個性的で
愛すべき人物です。

そんな登場人物達が、
時と地点を移行しながら、
縦横に絡み合う、
濃密な一日の出来事を描いています。

くだらない事にも一生懸命、
どこか可愛いくて
ほほえましいのです。

そして怠け者の心の中を
よく見抜いています。

宵山の雰囲気もあって、
奇怪で不思議な世界に、
迷い込んだような感覚です。
どこへたどりつくのか不安でしたが
なんとか最後は
うまく収まっていました。

北白川ラジウム温泉、
検索してみました。
なんかいいところみたい、
行ってみたくなります。

何がなんだか
よく分からないままに
楽しめる物語でした。



コメント (2)
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