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花ごよみ

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ユニコーン―ジョルジュ・サンドの遺言  原田 マハ

2014-03-04 | 本 な、は行(作家)

ユニコーンジョルジュ・サンドの遺言 原田マハ


昨年、「貴婦人と一角獣」展に行き
実物を見ました。

中世の工芸品である
タペストリーの大きさ、
千花模様(ミルフルール) の繊細さ、
鮮やかな赤、
華麗な装飾、
長い年月を経ても、
色あせない美しさに驚きました。

ブサック城で発見された
「貴婦人と一角獣」の深い謎。

「我が唯一つの望み」という
タイトルの謎。
展覧会でその作品を見ているので
そのときの不思議な思いが,
再び湧き起こってきます。
想像力を喚起させられる作品です。

夢のように美しい「絵」
タピスリー「貴婦人と一角獣」に出会った
ジョルジュ・サンド。

タピスリーに秘められた謎、
謎の解明を望むにも、
究明されることのない不可解さ。

ジョルジュ・サンドが、
褒め称えたタペストリー。

同じく作者もタペストリーの
貴婦人の神秘的な瞳の行方に魅せられ
時空世界を超えて、
再体験をするような気持ちで
この作品を書き上げたのでしょう。

物語は静かで美しいです。
タピスリーの挿絵と文章が
巧く溶け合っていい感じです。
タピスリーに関する文章も
魅力的です。
ファンタジックな空気が流れる物語。
短時間で読み終えてしまいました。




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