第5回ホラーサスペンス大賞
突然の一人息子の失踪、愛人の事故死、
息子の関与があるのか?
母親の不安、苦渋、
そして起こる過去の絆の亡霊。
全体的に暗くてドロドロの世界。
でもホラーとは少し違うような…
心の中に住む悪意を、
表面化させていくプロセスが、
気持ち悪くて、
目を背けたくなるような…
そんな怖さ。
気味が悪くグロテスクな物語ですが、
文章の表現力はすばらしく、
新人というのにまるで、
老練な作家の様な感じがします。
多方面への展開があり、
飽きることなく
読み進めて行くことができました。
ラストはちょっとありきたりな
感じもしましたが…
先を知りたい心の衝動を、
閉じこめることに成功。
今思うに、後ろから、
ページを繰らなくってよかった‥