1970年代になってくると、地元の宇和島でも 150MH 帯タクシー機のジャンクを改造して 144MHz / FM に各局が出始めてきたが、業務用の機械なので水晶発振子が 1 波しか実装できなかったが、運用する局も少なく、受信感度も悪かったので混信することなく使うことができた。
そうこうしている内に 144MHz / FM 機がアマチュア無線機器メーカーから販売され、最初に購入したのはトリオの TR-2200 で出力1W、電源は乾電池 (単三) なので、どこにでも持っていくことができた。
このトランシーバーは水晶発振子が 6ch 実装できるのだが、運用する局も増えてきて大分の局からの信号と混信することも多く、6ch ⇒ 12ch へ自前で改造して使っていた。
ところが、改造により発振回路の配線が少し変わったためか、スプリアスがかなりのレベルで出ていたようで某公共機関の車載無線に混信を与えていることが判明。担当者が私の家まで訪ねてきて、VHF帯の業務無線にあなたの声が混信する、話の内容で名前・住所が判ったので訪ねてきたとの話である。当時はまだのんびりしていた時代だったのか?直ちに停波しただけで、電波監理局へ通報されることもなく済んだ。この改造した TR-2200 は CQ 誌の「ハム交換室」経由で急ぎ処分したが、行った先から特段クレームも無く、そこでは混信問題は起きなかったようであります。
こちらが当時の免許状で 50MHz と 144MHz の 2 バンドだけでシンプルなもので、処分した TR-2200 の後は 井上電機( 現 iCOM ) の IC-20 を購入し、当時乗っていた軽四へ積み込んでモービル運用を開始。
この IC-20 は水晶式 12ch だったので、すぐチャンネル不足となってこの後 144MHz / FM 機を次々と更改して行くことになる。