日本裁判官ネットワークブログ

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テレビドラマ「ジャッジ」をめぐって

2008年06月02日 | 
5月31日,日本裁判官ネットワークの例会が大阪で開かれました。テーマは離島の裁判官を主人公にしたNHKのドラマ「ジャッジ」をめぐって,というものでした。

 やや地味なテーマでしたので参加者の数が懸念されましたが,主催者の予想を上回る数の,裁判官,元裁判官,ファンクラブの皆さんの参加があり大変盛り上がりました。
 
 このドラマは,昨年秋に5回シリーズ部放映されたものでしたが,これまでのテレビの裁判官ものと違い,裁判官個人の悩み,生活,意見と事件とのかかわり,その後の成長などを相当綿密な取材のもとに,我々裁判官が見てもそんなに違和感を感じないほどリアルに描いている,という異色の作品でした。
 
 制作に携わったNHKの方も参加され,いろいろおもしろい内幕話など聞かせてもらいました。
 
 会場からは,裁判官だけではなく裁判所職員の姿も生身の姿がでていた,主人公が悩む場面で,狭い風呂の中はわかるが,絶景の海辺や屋上でぼんやり考えていると美人弁護士が何気なく話しかてくけるシーンは現実には絶対無い,そもそもぼんやりする暇もない現状だ,悩みが薄れたら裁判官はおしまいではないか,などの有益な意見が相次ぎ,このドラマの再放映やDVD化,続編の制作などへの希望が法律関係者以外からもたくさん出ていました。

 久しぶりの活発な議論は,やはりこのドラマの迫力がそうさせたのかとも感じました。「花」