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3Dプリントで先住民族の「伝統」も希少な「野生動物」も守れ!

2023-08-04 | 先住民族関連
クーリエ2023.8.4

オオサイチョウ。そのくちばしが伝統的な装飾に用いられてきた Photo: wandee007 / Getty Images
インド北東部、アルナチャール・プラデーシュ州。この地域最大の先住民族である「ニシ族」は、トラやヒョウ、サイチョウといった野生動物と領土を共有している。
何十年もの間、彼らは周辺に暮らす動物を狩って暮らし、動物の「一部」を身につけることでその魂を取り込み、お守りにしてきた。「男性はオオサイチョウのくちばしやワシの爪で装飾された、『ボーピア』と呼ばれる伝統的な籐の帽子を身につける」と、英紙ガーディアンは伝える。
だが、多くの野生動物が絶滅の危機に瀕しているいま、疑問を抱かせる習慣でもある。
ニシ族の伝統を守りながら、絶滅に向かいつつある希少種を保護する──。その目的のために2人の起業家が設立したのが「伝統的な飾りに使われる動物の部位を3Dプリントで作る」スタートアップ企業だ。
「アルナチャール・アイボリー・アンド・オーナメンツ」は、2020年1月の設立以来、生産にもっとも適した素材を探し求めてきた。
創設者の一人でニシ族出身のナバム・バプは、ガーディアンの取材にこう語る。「合成樹脂、プラスチック、木材や耐火ガラスといった、ベースとなる素材を手に入れるのに2年かかりました。環境に優しい植物由来の樹脂も研究しています」
彼らの事業は、現地の部族と協力して成り立っている。月に一度、サンプルを長老たちに見せ、意見を乞うのだ。長年にわたって狩猟を続けてきた彼らほど、そのレプリカが本物の動物にどれほど似ているかを見極められる人はいないという。
3年間で同社は、ヒョウやトラ、イノシシの歯のレプリカを100個以上製造してきた。次なる目標、それはオオサイチョウのくちばしの製造だ。
https://courrier.jp/news/archives/334206/
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