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先住民族関連ニュース

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アイヌ民族の丸木舟模型とプラネタリウム番組を制作 厚岸町海事記念館

2021-04-08 | アイヌ民族関連
北海道新聞 04/07 17:57 更新
 【厚岸】町海事記念館は、厚岸湖畔で出土したアイヌ民族の外洋向け丸木舟「イタオマチプ(板綴船)」の5分の1模型と、神話に基づくノチゥ(星)の物語のプラネタリウム番組を制作した。江戸時代の海上交易の中心地だった厚岸や、夜空のアイヌ文化への理解を深めるのが狙い。模型は公開中で、新番組は28日にお披露目される。
 イタオマチプは、舟底部分の丸木舟の舟べりに穴を開け、波よけの側板を両側にひもで結んだ小舟。湖畔の泥の中から舟底部4隻分が出土し、保存状態が最良の1隻は、アイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」(胆振管内白老町)の国立アイヌ民族博物館に貸し出している。
 模型は同博物館の協力を得て、江戸時代の探検家近藤重蔵が描いた絵図などを基に北方領土や道内各地を行き来した舟を再現した。長さ1・2メートル、木や縄、プラスチックなどで帆やかい、小さな結び目まで精巧に作られている。菅原卓己学芸員は「横にある本物の丸木舟と見比べ、構造を俯瞰(ふかん)できる」と説明する。
 航海や季節の変化を伝えた星座についても多くの神話が伝わる。新番組「カムィからの教え~漁を伝える曳き網の星」は、文献「人間達(アイヌタリ)のみた星座と伝承」(末岡外美夫著)を基に制作。プラネタリウムに四季の星座を映しながら、カシオペヤ座の五つ星を「ヤーシヤノカ・ノチゥ(曳(ひ)き網・星)」と呼んで網を使ったサケの捕り方を伝えたなどと解説する。25分間。
 制作費は合わせて約1千万円で、国のアイヌ政策推進交付金を受けた。同館の三浦博哉館長は「星と海、漁のアイヌ文化に触れてほしい」と話している。(山村晋)
★イタオマチプのプは小さい字、ヤーシヤノカのシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/530591

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“アイヌ差別” なぜ日テレは間違えたのか

2021-04-08 | アイヌ民族関連
ヤフーニュース 4/7(水) 9:32
「差別表現」になぜ気がつかなかった?
 3月12日(金)、日本テレビの午前中の情報番組「スッキリ」の生放送中に“問題”が起きた。動画配信サービス「Hulu」の週末お薦め番組を紹介するコーナーで「アイヌ民族の女性を主人公にしたドキュメンタリー」について告知した時のことだった。ドキュメンタリーは30代のアイヌ女性・萱野りえさんがアイヌであることに抱く葛藤に焦点を当てた作品だった。お笑い芸人の男性が内容について「謎かけ」として軽いタッチで説明した際、アイヌ民族に対する「差別表現」が飛び出した。
 日本の先住民族アイヌの若い世代の「現在」を追うドキュメンタリーの紹介で、よりによって「言ってはいけない差別表現」を出してしまったのだ。
かなり高齢のアイヌの人たちが「和人から差別された歴史」を語る時によく口にしてきた民族を動物にたとえる「露骨な差別の言葉」だった。
 筆者は思わず耳を疑った。
「こんな言葉を放送していいものか?」
 アイヌ民族を動物にたとえる昔からの典型的な差別表現。ところがその後もスタジオの出演者たちは問題が起きたという表情も見せず、訂正もなく、番組そのものは何もなかったかのように進行して和気藹々と終わった。
 同日夕方、日テレの夕方の「news every.」で藤井貴彦アナウンサーが「今日放送した日本テレビの情報番組『スッキリ』のなかでアイヌの方たちを傷つける不適切な表現がありました」と謝罪した。
 3月22日(月)には小杉善信社長も定例会見で謝罪。「放送した言葉が直接的な差別表現であることの認識が欠如していた」と釈明した。
 会見での説明ではこのコーナーを担当した制作者はこの表現が差別に当たるとは意識せず、考査担当者に確認することもしなかったという。そしてそのまま関係者と打ち合わせをして番組で放送し、その後もしばらく関係者も問題だとは思っていなかったらしい。
 だとすると、放送現場で差別への問題意識が広く欠如していた実態を物語る。
 コーナーを担当していた制作者(この人物が原稿を作成した?)、そしてナレーション原稿を読んだお笑い芸人の男性、そして番組ではナレーションをテロップ文字にして映像で強調していたためテロップを作成した担当者、さらに放送にかかわった技術スタッフや水ト麻美アナら番組MC陣もこの放送直後にも気がつかなかった。最低でも3、4人の関係者がアイヌ民族への差別表現だと気がつかなったことになる。
典型的な「民族差別」の表現
 真っ先に筆者が思い浮かべたのが、アイヌとして初めて国会議員になった元参議院議員(1994-1998)の故・萱野茂さん(1926-2006)のことだった。生涯かけてアイヌ民族の「言葉」や「伝承」が失われつつある現状に危機感を抱いて記録し、民具などの収集・保存に努めた萱野茂さん。2006年に享年79で死去するまでアイヌ文化の保存に力を尽くした人物だ。
 かつて筆者が萱野さんを自宅に訪ねた時のことだ。初対面だったが「動物にたとえられる屈辱と悔しさ」を筆者に切々と語っていた。その後、彼が国会議員となった後に発言の機会が広がり、公の場でも差別に遭ってきた民族の苦難の歴史についてたびたび発言した。生前の萱野さんを知る筆者の世代のテレビ制作者にとっては「スッキリ」で放送された差別表現は「絶対に放送してはいけない」ものだった。萱野氏が存命中だったなら、おそらく烈火の如く怒っていただろうと思う。
 そんな差別表現をこれだけ多数の関係者がなぜ疑問に思わず放送してしまったのか。あるいは、すぐに訂正をせずスルーしてしまったのだろうか。
「アイヌ民族への差別」を伝えないニュース・情報番組
 2019年、アイヌ施策推進法が施行されて、2020年には北海道白老町にアイヌ文化の発信拠点として国立施設「民族共生象徴空間」(愛称・ウポポイ)が開業した。先住民について学ぶ施設ができてアイヌ文化に一般の人が接する機会は以前よりも増えているように思える。
 だが、大手メディアはアイヌ民族の現状や課題についてくわしく報道しているわけではない。特にテレビではこの傾向が強く、とりわけ「差別」の歴史やそれゆえの貧困などについてはニュース番組、情報番組でもふだんほとんど扱わない。このため、アイヌ民族が日本の政府や社会から差別的な扱いを受けてきた歴史的な事実やその実態を知らない人たちが大手メディア、とりわけテレビで働く人間の中にも少なくない現状があるのではないか。
 そう考えて筆者が注目して最近のテレビ番組をチェックしたところ「差別」の実態について触れたテレビ放送は、深夜に放送されるドキュメンタリー番組だけで、しかも放送の機会もごくわずかに限られていることがわかった。
深夜のドキュメンタリーだけが伝える「差別の歴史」
 最近、放送されたドキュメンタリー番組でアイヌ民族への「差別」が語られたのは以下の番組だ。
・テレビ朝日系 テレメンタリー2021
「ポネオハウ ―アイヌの私―」
制作・北海道テレビ 2021年2月放送
 「アイヌではない自分をずっと演じてきました」というナレーションで始まる。
 北海道帯広市でアイヌ料理の屋台を運営する40代のアイヌ女性が主人公。番組名になっている「ポネオハウ」はアイヌの家庭料理でアイヌ語の「骨のスープ」という意味。若い頃に食べていたこの料理で差別されたことがあるため、「差別」の象徴でもあるが、現在は誇りをもって看板メニューとして店で客に提供している。
 「友達が私のことをアイヌだって知らないでアイヌのことを(悪く)言っていたのが一番怖かったですね」とかつての自分を振り返る主人公。差別や偏見が根強い日本社会でアイヌとして生きる女性の葛藤を描いていた。
・TBS系JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス
「サーモンピープル 〜アイヌ“先住権”を求めて〜」
制作・TBS 2021年2月放送
 先住民の権利として川でサケを獲る権利をめぐって行政と裁判で争っているアイヌ男性が主人公。かつての差別について主人公らが話す場面がある。
・NHK教育 ETV特集
「帰郷の日は遠く〜アイヌ遺骨返還の行方〜」
制作・NHK 2021年2月放送
 明治以降、アイヌの遺骨が墓から持ち出されていた。持っていったのは北大や東大の研究者たちだ。アイヌ民族の返還要求が続き、少しずつ遺骨が故郷に返還されつつある。研究対象として小さな子どもの骨まで持ち出されてナンバリングされる。「人間だと思っていない」という差別の歴史が語られる。
・日本テレビ系 NNNドキュメント20
「ヌカラヤン ヌヤン 〜知ってください アイヌのこと〜」
制作・札幌テレビ 2020年3月放送
 北海道・平取町二風谷(にぶたに)出身でアイヌ民族の血を引く東京の大学生・関根魔耶さん(20)。失われつつあるアイヌ民族の言葉や文化を残していこうという活動をしている。あいさつや日常会話を動画配信している。アイヌ語に日本語、ローマ字表記をつけている。
 中高生の頃はアイヌであることを言いたくなかった時期があったという。おじいちゃん、おばあちゃんたちが動物のように呼ばれていたというエピソードも登場する。
 この番組ではアイヌ民族についての歴史的な経緯が丁寧に紹介されている。アイヌの人たちは鹿の狩りやサケの漁を生活の糧としてきたが、そうした狩りや漁、アイヌの風習は明治政府に禁じられた。1899年制定された北海道旧土人保護法などで政府の同化政策でアイヌの人たちを農業に就かせた。固有の文化や漁や狩りなど生業まで強制的に奪われてきた歴史が説明される。
(関根魔耶さん)
「私の好きなアイヌ文化。私はアイヌ文化のこんなところを誇っていますというのを素直に伝えることができて、それで『アイヌってかっこいいね』とか『アイヌってすごいね』『アイヌ、うらやましいな』ぐらいな価値観をいろいろな人が持ってくれたら私はうれしいなと感じていて、だから、知らない、とか、危ないではなく、知らないからこそ、私なりにアイヌ文化を伝えるチャンスかなと思っています…」
 こうした良質のドキュメンタリーが放送されることがたまにあっても深夜や未明の放送。テレビ局で働く人間でもふだんからこうしたテーマに関心をもつ人しか見ないという実態がある。
差別が見えない=差別がない、ではない…テレビの影響も!?
 テレビ番組においても、時間をじっくりかけて説明する深夜のドキュメンタリーでかろうじて放送されるアイヌへの「差別」の歴史。
 知らず知らずのうちに私たちの社会は様々な差別についての実態に目を背ける傾向が強まっている。確かに差別というものは生々しい。できるなら自ら見たいものではない。特にテレビは生々しい表現を避けてしまうメディアだ。メディアが差別についての報道を避けるうちに、差別は意識されない、見えない存在になっていき、いつしか日本社会には差別が存在しないかのように考える人たちが増えてきたように思う。
 だが、「差別が見えない」ことイコール「差別が存在しない」ということではない。
 今も日本社会には「差別」が存在する。差別、在日コリアンへの差別、様々な外国人への差別、女性や性的マイノリティ、様々な障害や病気のある人、ホームレスなどいろいろな人が実際には差別される対象になっている。
 実際には存在するのに「差別は許されない」という総論だけを伝えて、「これまでどんな差別があったのか」という各論について伝えない傾向が強まるなか、テレビ各局はまず「何が差別にあたるのか」という各論を番組制作・放送にかかわるスタッフに徹底して学ばせてほしい。
 思えば、テレビが苦難の状況にある人たちへの差別や蔑視、無神経など、デリカシーを欠いた放送をしてしまうのは今回の日本テレビが初めてではない。
【ぴーかんテレビ(2011)】
 2011年に東海テレビのローカル情報番組「ぴーかんテレビ」で起きたのは東日本大震災・福島第一原発事故の影響で苦しむ当事者や農家などが多いなかでデリカシーを欠いた放送だった。視聴者へのプレゼントのコーナーで、岩手県産のお米「ひとめぼれ」に関連してテロップ担当者が「ふざけた気持ち」でリハーサルのためのダミー用テロップを作成した。
 それが「怪しいお米セシウムさん」「汚染されたお米セシウムさん」という文字のテロップだった。リハーサルで使うダミー用だったので放送されない予定だったのが、手違いが重なって放送の電波に乗ってしまった。そもそもダミーとはいえ、大震災と原発事故で苦境のさなかにいる人々を見下すような姿勢の言葉を放送関係者が使っていたこと自体が強く批判された。同社は番組そのものを打ち切り、外部有識者を含めた検証委員会に問題の原因究明と再発防止策を委ねた。その後も年に一度は社内を挙げて放送倫理を考える機会を設けて、継続している。
【ビビット(2017)】
 2017年にはTBSの情報番組「白熱ライブ ビビット」でホームレスを蔑視するような放送が問題になった。多摩川の河川敷で野宿するホームレスの人たちを「多摩川リバーサイドヒルズ族」と揶揄して放送。その一人で犬を多頭飼いしていた男性のことを「犬男爵」「人間の皮を被った化け物」などと恐ろしげなイラスト入りで侮蔑的に放送した上に、(粗暴な人物だと分かるように)「怒鳴りながら登場してほしい」などとヤラセと言えるような依頼までしていたことが判明した。この男性とかかわりがあった筆者やホームレス支援団体の関係者らがヤフーニュース個人などで批判したことでTBSは謝罪に追い込まれた。
 その後にTBSは社内でホームレス問題についての研修会を開いている。ホームレス支援団体の活動家らが経験を話し、デリカシーを欠いた心ない放送がホームレス当事者への偏見や差別を生み出し、場合によっては野宿者への襲撃事件にもつながりかねないリスクがあることなどを伝えている。
他局で起きてもおかしくはない
 日本テレビでは「スッキリ」後の社長会見で再発防止のための社員やスタッフのための研修を行うと約束した。今回のことを大きな教訓にしてほしい。「放送」の仕事が多くの人たちに影響を及ぼしかねないという基本から改めて確認する機会をぜひ設けてほしい。
 差別の問題も今回対象になったアイヌ民族だけにとどまらずに広いものにして、様々なマイノリティたちが差別や偏見にさらされている現状を学ぶ機会にしてほしい。そして、短期間で終えることなく継続してもらいたい。
 放送局の制作現場はとかく忙しい。民放はかつてと比べて収入が減って人手も削らなければならない一方で分業化が進んでいる。そうしたなかで「ジャーナリスト」としての研修も受けないままに現場で働いているスタッフも多い。また、それらの人々が社員・社外スタッフなどで多様な働き方をしているため、指示命令系統やモチベーションもバラバラでこの問題の根にあるものは深い。
 社員・社外スタッフにかかわらず個々のスタッフが様々なテーマで「差別などの問題につながる放送をしない“常識とデリカシー”を身につける」ことが求められる。
 今回、日本テレビで起きたことは他の局で起きていてもおかしくはない。それだけに民放トップ企業の日本テレビにはこうした問題に継続的に取り組んでいく模範的なかたちを示してほしい。
 「スッキリ」の放送に抗議の声を上げたアイヌの人たちもそれを望んでいるはずだ。
https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20210407-00231342/

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アイヌ政策推進方策を決定 道ホームページで公開

2021-04-08 | アイヌ民族関連
NHK 04月07日 06時17分
かつてアイヌの人たちの遺骨が研究目的で持ち出されたことを初めて盛り込んだ、道の今年度からの5年間の政策推進方策を決定し、公開しました。
この「北海道アイヌ政策推進方策」は、アイヌの団体の代表や大学教授などが出席した検討会で今年度から5年間で進めるアイヌ政策について意見を交わしてきたもので、このたび決定し、道のホームページで公開されました。
公表された方策では、歴史的背景を説明する項目で、明治以降、アイヌの人たちの遺骨を研究対象として発掘や収集していたことを初めて盛り込み、「アイヌの人たちの意に関わらず収集されたものも含まれていると見られています」と明記しました。
また、先月行った素案に対するパブリックコメントで寄せられた意見をふまえ、近代的な土地所有制度ではアイヌの人たちが所有権を得ることがほとんどできなかった歴史なども追加で記載されました。
道アイヌ政策課は「アイヌの人たちに寄り添い、アイヌの人たちが抱える問題を解決するため、この方策をもとに、さらに政策を進めていきたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210407/7000032655.html

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違いを超えてつなぐ「綱渡り」の技 ロシア最南端・ダゲスタン共和国

2021-04-08 | 先住民族関連
東京新聞 2021年4月7日 11時30分
 ロシア最南端のダゲスタン共和国は「綱渡りの国」を名乗る。村人が谷あいに張られたロープを伝って移動したとの故事にならい、末裔まつえいの少年少女が綱渡りを学ぶ。民族や宗教の違いを超えて紡がれてきたその技は、異文化共生をうたう地域の誇りでもある。(デルベントで、小柳悠志、写真も)
◆幼稚園児も小中学生に交じって訓練参加
 バランスを取るための棒を持って1歩、また1歩。ロープの上に寝そべっては起き上がり、10メートルの距離を渡りきると、少女は満足そうに深呼吸した。

デルベント郊外アグニ村のサーカス学校で、綱渡りをするハニファちゃん
 デルベント郊外の幼稚園児ハニファちゃん(6)が「綱渡りをしたい」と言って、地元の国立サーカス学校の門をたたいたのは昨年だった。優れたバランス感覚が認められ、小中学生に交じって綱渡りの訓練参加が許された。
 「昔は女性が綱渡りをするのは『はしたない』といわれていた。こんな小さな女の子が演技をする日が来るなんて」とヒジャブ姿の校長ギュリザルさん(43)。トレーナーのアルベルトさん(55)は「綱渡りは才能がモノをいう」と語る。
◆かつて谷をロープで移動「綱渡り発祥の地」
 デルベントはペルシャ語で「閉ざされた門」を意味し、街の背後は険しい山々が続く。いにしえの牧人や戦士らが谷をロープで移動したとされ、今では市内の要塞ようさいで伝統技芸として綱渡りが披露される。
 綱渡り師はロープの上から花代を受け取ったり、花代を渋る観客に小麦粉を上からまき散らしたり。宙返りやダンスもお手の物で「この地域こそ、綱渡り発祥の地と呼ぶにふさわしい」と元獣医師トリクさん(61)は胸を張る。
 サーカス学校は1969年に創設され、旧ソ連の伝説的な綱渡り師アイナ・ビシタエワさん(59)らを輩出してきた。実力があれば全国的な名声が約束される。綱渡りを学ぶイスラム君(12)は「いつかデルベント以外の街でも演技をしたい」と語る。
◆地域紛争のない「文明の交差点」
 ダゲスタン共和国は先住民族だけで30を数える。サーカス学校に通う生徒も宗教や家庭で話す言語はバラバラだ。「文明の交差点」と呼ばれる地域だけに近隣国では民族・宗教間の紛争が相次いだが、デルベントは平静を保っている。
 「この学校で民族や宗教の違いから、いさかいが起きたことは1度もない。技芸の上達を目標に生徒たちは一つに結ばれている」とギュリザル校長は断言する。
ダゲスタン共和国 ロシアの北カフカス(コーカサス)連邦管区に属する。イラン系、モンゴル系、テュルク系、コーカサス諸語の人々が入り交じり、ロシアで最も民族構成が複雑な地域の一つ。イスラム教徒が大半を占めるが、ユダヤ教やアルメニア使徒教会、ロシア正教会の信者もいる。レスリングや総合格闘技の有名選手を輩出する土地として知られる。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/96342

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「私たちも優先接種対象」 売春婦らがストライキ ブラジル

2021-04-08 | 先住民族関連
AFPBB News 2021/04/07 16:05
【AFP=時事】ブラジル南東部ミナスジェライス州の都市、ベロオリゾンテの売春婦らは5日、自分たちを新型コロナウイルスワクチンの優先接種対象に含めるよう求めて、1週間のストライキを決行した。
 ベロオリゾンテのセックスワーカー数千人は、ホテルの部屋を借りてサービスを提供していたが、コロナ禍でホテルが閉鎖され、路上で客を取らなければいけなくなったと訴えている。
 ミナスジェライス売春婦組合のシダ・ビエイラ組合長は「私たちは最前線にいて、経済を動かし、リスクを負っている」とAFPに語った。「ワクチン接種を受ける必要がある」
 ビエイラ氏らは、これまで利用していた閉鎖されたホテルが立ち並ぶ通りで抗議活動を行い、「セックスワーカーは専門職」や「セックスワークと健康」などと書かれたプラカードを持ち訴えた。
 抗議活動に参加したセックスワーカー、ルシマラ・コスタさんは「私たちはさまざまな人と関わり、命の危険があることから、優先接種の対象だ」と述べた。
 政府は、医療従事者、教師、高齢者、先住民族、基礎疾患のある人をワクチン優先接種の第1弾対象者としている。
 政府は今年前半までに約7700万人の優先対象の接種を完了する予定だが、ワクチン不足のため9月までずれ込む可能性もあると専門家は指摘している。
 ビエイラ氏は、自分たちは男性に性感染症に関する情報を提供し、避妊具を配布するなど健康指導をしている教育者だと主張した。
 ブラジルは感染第2波に見舞われており、ミナスジェライス州も例外ではない。ただ、人口10万人当たりの死者数は121人と国内で最も少ない水準にある。
 ブラジルの新型コロナウイルスによる死者は33万2000人以上と、米国に次いで世界で2番目に多い。 【翻訳編集】AFPBB News
https://news.goo.ne.jp/article/afpbb/world/afpbb-3340920.html

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脳みそ夫「勉強不足を痛感しました」 アイヌ民族“不適切表現”で謝罪

2021-04-08 | アイヌ民族関連
山形新聞 2021年4月8日(木)
 お笑い芸人の脳みそ夫(41)が14日、自身のツイッターを更新。12日の日本テレビ系『スッキリ』(月~金 前8:00)で、アイヌ民族の女性を取り上げたドキュメンタリー番組を紹介した際、披露した謎かけの中にアイヌ民族を差別する言い回しがあったことについて謝罪した。
 直筆の書面で脳みそ夫は「この度は、ドキュメンタリー作品の出演者ならびにアイヌ民族のすべての皆さまにお詫び申し上げます。今回の件で僕の勉強不足を痛感いたしました」とし「知らなかったとはいえ、長い年月にわたり、アイヌの皆さまが苦しまれてきた表現をすることになってしまいました。大変申し訳ございませんでした」と謝罪。
 「社長のお知り合いにアイヌ民族の研究をされている方にお力添えいただき、ドキュメンタリー作品の出演者の方にお会いする機会をいただきました。誠心誠意謝罪の気持ちを伝えて参ります」と伝え「許されるなら、これを機にアイヌの皆さんの歴史や伝統、文化の勉強をしていきたいです」と記した。
 また、同日には、所属事務所・タイタンの太田光代社長もツイッターを通じて「この問題に関しまして。私及び弊社としましても重大な問題であると考えております。真摯に受け止め、関係者の皆様に誠心誠意対応させていただく所存です」とコメントしている。
 なお、同局は12日の夕方のニュース番組などで謝罪していた。
■以下、脳みそ夫、手書き書面全文
この度は、ドキュメンタリー作品の出演者ならびにアイヌ民族のすべての皆さまにお詫び申し上げます。
今回の件で僕の勉強不足を痛感いたしました。
知らなかったとはいえ、長い年月にわたり、アイヌの皆さまが苦しまれてきた表現をすることになってしまいました。
大変申し訳ございませんでした。
数日間、事務所の社長やマネージャーと相談をし、色々と考えていました。
社長のお知り合いにアイヌ民族の研究をされている方にお力添えいただき、ドキュメンタリー作品の出演者の方にお会いする機会をいただきました。誠心誠意謝罪の気持ちを伝えて参ります。
許されるなら、これを機にアイヌの皆さんの歴史や伝統、文化の勉強をしていきたいです。
僕は笑いを通して歴史を知ってもらいたい気持ちがあり、そういうネタはたくさんあります。今後は僕なりの表現で勉強したことをお伝えできるように頑張ります。
本来、僕が紹介していたドキュメンタリー作品『Future is MINE -アイヌ、私の声-』
是非みなさまに観ていただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
脳みそ夫
https://www.yamagata-np.jp/oricon/print.php?id=2187233

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