いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

大田区政策研究フオ-ラム「今、地域力を問う」

2009-11-21 | Weblog
 今日は、大田区主催の「大田区政策研究フオ-ラム」が開催されたので顔を出した。基調講演の増田寛也前総務大臣(元岩手県知事)が基調講演をされるというので、二元代表制の意義と、議会の役割を説かれていた彼が、「二元代表制が機能していない都会の田舎町、大田区」で、いかなる講演をするかが楽しみだったのだ。

 開会挨拶と主催者挨拶は、大田区を象徴しているようで印象的だった。それは、最初に開会挨拶にたった「実行委員長」たる、大田区の若手職員のHさんは、ノ-原稿で自らの言葉で、このフオ-ラムの想いを語ったのに対し、松原区長は、誰が読んでも、誰が書いたも「当たり障りのない」原稿を朗読され、最後のワンセンテンスだけ、原稿なしで「ご自分の言葉」で語られた。

増田前総務大臣(現東京大学大学院客員教授)

「なぜ、今地域力なのか」
地方分権は制度論が大切なのではなく、制度をいかに各地域にあったように工夫していくことが重要である。

知事、大臣を経験すると、予算は削るのは簡単、創るほうが難しい。民主党の事業仕分けについて、その可否は言わないが、あれだけの専門家を集めるのなら、削る作業ではなく、創る作業を行うべきだ。

地域分権は、いままで行政権の分権だけが語られていたが、これからは、立法権の分権も必要だ。国会で決める法律ではなく、地域のことは条例で、地方議会が決める仕組みだ。多くの国会議員が、地方分権に賛成だが、立法権の委譲のためには、最大の抵抗勢力は国会議員になるかもしれない。

 そして、最後は時間切れで、あたらしい公共の仕組みと、地域力を生かそう、とのレジメを駆け足でお話されて終わりだった。

 あまりに、一般的かつ「つまらない」基調講演には拍子抜けしてしまった。さては、「大田区の首長や議会のレベル」にあわせて、レベルを考えてくださったのか。それとも、東京大学という「いたってつまらない最高学府」の教授に就任され、東大の「企業文化」に染まったのか‥

 いずれにしても、過去拝聴した、改革派知事のお一人だったころの講演とは、相当ソ-ンダウンしたものだった。物たりなかたので、以下、私が拝聴した彼の過去の講演の一部を掲載する。 


増田寛也前岩手県知事(2007.7.14 ロ-カルマニュフェスト推進議連)
私は3期でやめた。やるべきことはすべてやった。12年で出来ないことは、16年だろうが、20年だろうが出来ない。情報を出来るだけ隠すのがお役所だったが、今後はいかに情報を公開し、痛みやウミを処理していくかが問われている。各議会の調査課はとてもヒマをしている。これを使わなければいけない。議会の姿が、どれ位市民に伝わっているだろうか。市民はほとんど関心がない。議員は、もっと発信すべきである。

増田前総務大臣(2009.05.21 地方自治経営学会)
研修会などをやると、毎回同じ顔ぶれの議員さんが出てくる。本当に熱心に勉強されている。が、本当に聞いて欲しいのは、研修会など出てこない議員さんだ。地方議会の活動に国民が無関心。これは有権者の責任である。地域の代表者たる首長、議員を住民が真剣に選べば地域は変わってくる。

 そもそも、今回のフオ-ラムは、大田区の若手職員が実行委員会を作り、半年間かけて準備をし、自治体学会が「後援」をしているものだ。ゴマすり、情実人事が横行する組織において、健全な若人が残っていることは心強い。

 ただ、どうか「政策」は首長と議会が議論し、すり合わせる、ということが本来の二元代表制であり、そのことは残念ながら、みなさんの勤務する大田区では具現されていないこと、このことを是非、自らの良心に刻んでおいて欲しい。

 あなた達(若手職員)が、管理職になるころ「そういえば、あの時代の大田区政はおかしかったな」と、笑い話が出来る区政を、職員も、今後出るであろう新たな区長も、議員も肝に銘じ目指さなければ、地方分権から大きく取り残された「都会の中のド田舎自治体」になってしまう。

 大田区の多摩川のほとりのマンションに暮らす、増田前大臣には、はたして地元の区政は、どう映っているのだろうか???ぜひとも伺いたいものだ。

 そして、「地域力」優先の松原区長は、森総務担当部長とともに、青少年対策委員会メンバ-と鬼怒川温泉へ旅立ったのだ。ご苦労様!

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