田舎の県立病院から電話が入り、一瞬緊張した。というのも1週間前に同病院の担当医から突然電話で母の病状を伝えて来たからだ。その数日前に排泄物に出血が検出され、婦人科医の診察を受けたが異常なく、消化器系の専門医に診てもらうと介護施設から連絡を受けていた。
専門医は県病院からだと自己紹介した。彼女によれば大腸カメラで調査の結果、腸は綺麗で異常は認められなかった。血が固まり難い薬を飲んでいるので影響が出ているかもしれない。念の為入院させて様子を見るが、年末迄に退院させるようにするというものだった。それから余り間をおかない連絡だったので何か異常が見つかったのかと思い緊張した訳だ。
然し、母は看護婦の白い制服を怖がり施設に戻りたいと訴えたので、一旦退院させ再度出血が検出されたら入院させることにした。ついては請求書を送付するので私の住所等を確認したいという事務的な内容だった。それを聞いて一安心した。
数年前に母は肺炎で別の病院に入院したことがあり、その時は一旦施設で立て替え払いしてくれ、月々の支払いの中で一括して母の口座から引き落とすシステムだった。つまり、私の関与がなくとも母の預金口座に残高がある限り私は何もしなくて良かった。私は定期的に残高管理だけすればよかった。
その旨施設に話して相談すると、入居者数が増加し建て替え医療費が増え対応が難しくなったので、入院等の高額医療費は家族に直接支払いを要請することになったという。私は聞いてない、建て替えしてくれるというので安心して離れて住んでいた。困ったというと今回は施設が従来通り負担で対応するが、次回からは家族が支払してくれと要請された。
入居者が増え終末治療等の高額な治療が続けて発生し、施設の運転資金がショートする恐れが出てきたのではないかと私は想像した。病院への支払いと入居者の支払いの間に30-40日の遅れがあるはずで、運転資金を多めに積む必要が出てきての変更だろう。
月々の入居料などの引き落とし金融機関を従来母の付き合いが長い農協にしたのが裏目に出た。農協はオンラインでお金のやり取りが出来ないので、離れて暮らす私が代行するには不便だ。まさか母の入院に絡んで施設の運転資金とか流動性を考えなければいけないとか思わなかった。■
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