かぶれの世界(新)

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テレビ漬け老人がハマった番組

2015-11-02 21:47:11 | テレビ番組
今年の春田舎でケガや病気で家に籠り切りになった時、趣味の読書や音楽でなくテレビを見る時間が倍増した。従来殆ど見ることがなかった刑事物などのテレビドラマの再放送を毎日のように見て時間を潰した。テレビ漬けの独居老人状態だった。体調が回復後も、東京に戻ってからも、その習慣が残った。

10年前頃の母がそうだった。いつも居間のコタツに入りテレビを見ている姿を記憶している。始めは足が弱り滅多に外出しなくなっただけのように見えた。当時の母のお気に入りは大相撲中継と「なんでも鑑定団」だったが、いつの間にかテレビを見なくなった。それから間もなく母が脳梗塞で倒れているとケアマネージャから連絡が入った。それから約1年間で一本道を辿り、入院・リハビリ・介護施設のコースを駆け抜けた。

今年になって私がテレビドラマにハマったのは、時間潰しで面白そうな番組を手あたり次第見て習慣になったからだ。母が辿った一本道に足を踏み出す恐れはないと思うが、白状すると生爪はがしと痛風のダブルパンチで1か月間外に出られない時は少し心配だった。だが、今は足腰はほぼ回復し寧ろ以前より強化しようと努めている。

それでも最近はNHKの「花燃ゆ」と「あさが来た」を欠かさず見ている。「花燃ゆ」の視聴率は芳しくないらしいが、松下村塾の有名無名の若者達がどういう運命を辿ったのか教えてくれる珍しいドラマなので私は食いついた。幕末から明治維新にかけて主役となった若者像といえば、明治の元勲か新選組や白虎隊などが主役になることが殆どだ。

ドラマの前半は松下村塾の若い塾生達が主役だった。多分、それが期待に反して視聴率が低調だった原因なのだろう。だが、私はとても興味を持って毎回ドラマを見た。長州の大大名と言っても藩の若者の数は限られていたはずだが、ドラマを見て松下村塾の若者が次々と倒れても、明治維新の立役者を送り出して行った理由が少し分かった気がする。

一方、「あさが来た」は最初から高視聴率で断トツの人気という。私は天邪鬼で人気番組だと聞くと見たくなくなるのだが、主人公が江戸時代から明治にかけて変革期をドタバタと乗り越えていく男まさりの実在の女性となれば話が違う。作り物の話じゃないのが良いと思う。フィクションだと馬鹿馬鹿しくて見てられない筋書きだ。

経験を積んだ男性ですら怖気ずく困難に直面しても、信じる道を突っ走る主人公の姿は清々しい。思わず凄い人だなと感嘆しながら毎日見てしまう。実話をベースにしたマッサンも良かったが、今回はテンポのいい筋書きで物語が進んでいくのが重くなくていい。私はアマちゃん以上に近来稀なヒットになると予測する。

相変わらず何にでも理屈っぽいと娘に言われそうだ。昨日アマゾンからFireTVが届いた。益々テレビ漬けになるのを恐れながら機能をチェックしいている。■

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