かぶれの世界(新)

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田舎暮らし雑感06冬(1)

2006-12-05 17:11:39 | 日記・エッセイ・コラム

今年も郷里に戻り独り暮らししている母と年末年始の2ヶ月を過ごすことにした。前日に段ボール2箱に本と多少の衣類を詰め宅急便で送ったが、一番手間がかかる準備はパソコンの環境をそっくり田舎のパソコンにコピーすること、専門家風に言うとシームレスに作業環境を移すことだ。移行媒体は光媒体(CDR)と、万が一のバックアップとしてノートパソコンをいつも使う。

先ずソフトウェアとセキュリティ関連の更新を行った後、光ディスクからメール・ウェブ検索の更新を行い、その後健康指標データ・家計管理データ・資産/投資データ・文書データの版数を確認して最新状態にする。同じアプリケーション・プログラムでも版数やパソコン・メーカーの差が微妙に影響するので神経を使う作業だ。

母親は依然として毎日10時前にタクシーで医者に行き点滴を打っていた。もう半年続けている。紙みたいに薄くなり衰えた感じだった夏よりは元気そうだった。市役所に「高齢福祉課」が新設され、職員に話を聞いてもらい将来介護を受ける前の生活スタイルについて考えを確認できたことが嬉しかったようだ。こういう話を聞くと社会全体が高齢化に向かっていること実感する。

母の力では出し入れが難しくなった石油ストーブなど暖房機器を蔵から出して、部屋にセットして回った。昔の広い農家で部屋が多いものだからエアコンは5つあるが、母は火力の強い石油ストーブを愛用しておりそれだけで4つもある。

その後、近くのお寺に行きお墓掃除、庭のハッサクの穫り入れ、田舎暮らしの食料などの買い物をして母が気になっていたことをさっさと片付けた。近所の新興商店街に行く途中バブル時代に建てられたボウリングの跡地にフランチャイズ系の衣料専門店が開店準備をしていた。

これらのお店は道路沿いに建てられた店でなく、広い駐車場の奥に大型の店舗が並ぶ郊外型のお店だ。この近辺の人口が増えている訳ではない、道と車が商圏を広げ一極に吸収し周辺の昔からのお店がなくなるプロセスだ。地方は地方で、又、選択と集中が進んでいる。地方は道路が必要というが、それが地方の中での周辺の人達の生活を困難にする場合もある。

夕暮れの中自宅に急ぐと広大な駐車場が車で一杯になっているところを見つけた。それは予想通りパチンコ屋だ、地方の高齢化と格差で口角泡を飛ばして議論する一方でこの現実を目の当たりにすると複雑な気持ちになる。

日曜日の夜バドミントン・クラブに顔を出し、今回もお世話になることをお願いした。もう顔馴染みになっていたので快く受け入れていただき、1月に予定されていた宇和島市の混合大会に世話役の奥さんと組んで出ることになった。後で母に報告するとその日は念仏講だったが、機嫌よく了解してくれほっとした。■

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