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2024年は民主主義存続の分岐点

2023-12-27 18:42:10 | 国際・政治
今朝の日本経済新聞のコラム記事「展望2024 民主主義」は、私がこの1年間気がかりだった民主主義の危機がいよいよ来年迫って来ると予測していた。それは2024年の米大統領選で露骨な「自国優先と同盟軽視」を唱えるトランプ前大統領が選挙戦を優勢に進めている為だ。

先日コロラド州の裁判でトランプ氏に大統領選を戦う資格はないと判決が出たが、彼の高い信じられない高い支持率はびくともしなかったのは私には驚きだった。昨年の今頃は大統領選がトランプ対バイデンなら、バイデン氏が優勢という見方が多かったと記憶しているのだが。

ロシアのウクライナ侵攻はウクライナの勇気や決意を見て欧米各国が支援に動いたが、米国が立ち上がらなければロシアのやりたい放題になったはず、米国なくして世界の民主主義を守れないと改めて強烈に印象付けた。言い換えると欧州が束になってかかっても民主主義は守れなかった。

トランプ氏がウクライナ支援に後ろ向きでロシアの侵攻を容認するような強引な停戦を示唆し、まさに3月に大統領選挙を控えるプーチンが大喜びする姿勢を示した。私には世界の民主主義をリードする米国民が何故こんなトランプ氏を支持し民主主義を危機に陥れるのか理解できない。

ことはロシアのウクライナ侵攻だけではない。コラム記事によるとトランプ氏がガザの衝突を更に泥沼化させる政策をとる恐れ、温暖化対策などの国際協力の困難化、中国等の専制的な国家の付け入る隙をつくる恐れ、インドのヒンズー至上主義化、等々米国が機能しなくなった世界がどうなるか想像するだけで怖くなる。

1週間前の日本経済新聞の朝刊で私が尊敬するIブレマー氏の評論「弱まるウクライナ支援の危険性」を読むと、欧州ではウクライナ戦争が政争の具になっており、米国の支援があっても後1年しかウクライナは持たないだろうという。状況は決して楽観できない。

しかし、トランプ氏が大統領に当選しウクライナが米国の支援を無くし、欧州の不十分な支援しか得られなくなったら、ウクライナは望まない形で停戦を受け入れることになるだろう。更に数年後にロシアが体力を蓄え「第3次ウクライナ侵攻」をすると予測する。

この予測通りになれば、2024年は民主主義の危機が始まった年として、そしてトランプ氏がそのきっかけを作った張本人として記憶されるだろう。万が一世界の民主主義が崩壊すれば英雄になるかもしれないが。日経の岐部編集委員は「英国の民主主義」が機能しており中道回帰のヒントがあるというが、私はそれ程楽観的にはなれない。幸いにも結末を見るまで生きてないと思うが。■
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