かぶれの世界(新)

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不都合な真実は、好都合な真実

2021-06-24 15:34:26 | ニュース
平井デジタル改革担当大臣のシステム発注をめぐる内閣官房会議の発言について、週刊文春が暴露記事を書き、対して平井大臣が反論して波紋を広げている。事の真偽は別として、私はこれを機会に菅首相の目玉政策である日本のディジタル化にブレーキがかかることを心配する。

今迄に報じられた国家レベルのディジタル化政策は断片的にしか承知してないが、今やらなかったら日本が新興国にさえ遅れを取ることになる最重要政策だと理解する。20年前までIT事業に関わった私も記事の通りの発言なら大臣にはむかっ腹が立つ。だが、何が大事か考え踏み止まるべきだ。

何があってもディジタル化が停滞するようなことはあってはならない。それは孫子の時代の日本を貶めることになるからだ。一大臣の暴言の追及の余りに国家の最重要政策を潰すということはそういうことだ。平井大臣は与党きってのディジタル通、だとすれば我が国のIT人材は限られている。

私は大袈裟だが明治維新時に優れた人材が勢力争いに巻き込まれ命を落とした歴史を思い出した。中でも坂本龍馬の暗殺は余りにも有名、彼が生きていたらその後の歴史はどうなったろうか。明治維新後の歴史を辿ると、その後の日本は次々と歴史を担う人材が出て来たと感じる。寧ろ、日本が道を誤ったのは改革に成功し国力を付けた頃からだ。

2000年以降の世界の発展と日本の停滞を見比べると、高度成長時代を経て世界2位の経済大国になった時から何が重要なのか見誤った日本の姿が浮かんでくる。成功の後に国の在り方を見失う、細部にこだわり大筋を見逃す、この繰り返しが停滞を生んだと感じる。

日本の政治と国民やマスコミはコロナ禍の対応に戸惑い右往左往している。ある人の不都合な真実は、他人の好都合な真実になり争う。政治の不都合な真実は、マスコミには食い物にする好都合な真実になった。国を挙げて取り組むべきコロナ対応が揚げ足取りの材料になっている。お互いに力を併せ難局に取り組む姿を是非とも見てみたい。■
コメント (2)
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