9月にインテルの市場における役割の変化について報告した時、オッテリーニ現社長の次期CEOが内定していることを書いたが来年5月正式就任が決定した。 このところ主力商品の出荷延期、開発中止が続き、PC市場成長の軟化、製品多角化の難航などの為、インテルの市場での影響が徐々に低下していると感じている。マーケットは依然として業績発表を注視しており重要な指標には違いないが、かつてのようにインテルの業績と相場が連動して動かなくなったと感じている。多角化に失敗し、全ハイテック市場におけるインテルの位置が相対的に低下した為である。 多角化の失敗はインテルがPCの成功体験から抜け出せなかっただけではなく、一方では他の業界がビジネスモデルを絶対にWintel化させないという強い決意が働いた為でもある。
社長として多角化の旗を振ってきたのはポールであり、CEOになったからと言って直ちに新しい事態にはならない。PCのように一人勝ちのビジネスモデルはもう出来ない。振り返ると多角化の屍が続いているが、失敗は本業が成長している限り容易に取り戻せた。インテルがリーダシップを取れる領域が狭まっている。しかし彼は実質インテル初めての営業出身のCEOであり、過去の経験が示すように市場の変化や新しい動きを見る目の確かさがある。 少なくとも的確な人材の配置と再編成を行いPC及びその関連事業から得る利益をできるだけ長く効率よく確保できる仕組を作る事は可能であろう。 その上でPC以外の分野で利益の出る事業を開拓し育てることが出来るかどうかは大きな挑戦であろう。手腕の見せ所である。当面引き続きそこそこの業績を期待することができるが、2005年度世界PC市場の軟化を考えると中立からやや弱気にせざるを得ない、と言うのが私の予測である。
社長として多角化の旗を振ってきたのはポールであり、CEOになったからと言って直ちに新しい事態にはならない。PCのように一人勝ちのビジネスモデルはもう出来ない。振り返ると多角化の屍が続いているが、失敗は本業が成長している限り容易に取り戻せた。インテルがリーダシップを取れる領域が狭まっている。しかし彼は実質インテル初めての営業出身のCEOであり、過去の経験が示すように市場の変化や新しい動きを見る目の確かさがある。 少なくとも的確な人材の配置と再編成を行いPC及びその関連事業から得る利益をできるだけ長く効率よく確保できる仕組を作る事は可能であろう。 その上でPC以外の分野で利益の出る事業を開拓し育てることが出来るかどうかは大きな挑戦であろう。手腕の見せ所である。当面引き続きそこそこの業績を期待することができるが、2005年度世界PC市場の軟化を考えると中立からやや弱気にせざるを得ない、と言うのが私の予測である。