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急に寒波が戻ったりして本格的な春の訪れが遅れていましたが今日あたりの風からは冬の寒さは感じられません。
木も草も春の花に彩られ、人はウィンドブレーカーと手袋を脱ぎ捨て戸外に出掛ける春になりました。
歳時記を見ると春の季語は他の季節より断然多く、その中でも「春」のつく季語が圧倒的でおそらく季語中の最多だろうと思われます。
春の季語の代表的なものの一つに「風光る」があります。
春になると日の光がだんだんと強くなり、吹く風も輝いて見える感じになります。
おだやかに晴れた春の日にやわらかに風が吹きわたるさまをいう季語で広く知られ愛されています。
比較的使いやすい季語で、頭に持ってきて下に七、五と続けるか、適当に五、七と詠んで結びに持ってきても俳句になります。
素人でも初心者でも簡単に作れる反面、本物の俳人の句でもあまり知られたものが無いのも事実で、初心者には易しく、熟練者には難しい季語といえるかも知れません。
4月19日の地元の句会ではこの「風光る」が兼題で私は平凡な句しか出来ませんでしたが、いいなと思って選をした句はやはり実力者とリーダーの先生の作品でした。
山里に残る水車や風光る たくみ
風光る杜国に出会ひそうな野辺 邦晴
川面翔つ鳥のしぶきや風光る 波流夫
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