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俳句に詠まれる雀(土井卓美)

2013年03月07日 18時37分46秒 | Weblog

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いつでも窓の外に目をやると日常茶飯にその姿を目にする雀ですがこのところ急激に数を減らしているのだそうです。
昨日(3月6日)の日経コラムは「鳥の生態を研究している岩手医大講師、三上修さんの近著「スズメの謎」によると、過去20年ほどの間に少なくとも半分にまで減ったという。そういえば空き地でさえずりあったり、電線に並んで羽を休めたりする姿を見なくなって久しい。」と記しています。
この辺りではそうでもないのに都市部ではそうなのかと驚きました。

雀は年中どこにでもいるのがこれまで普通のことだったのでそれだけでは季語になりません。
冬の季語として良く知られているのが「寒雀」ですが、春の季語としてはどんなのがあるでしょうか。
先ず「雀の子」があり「一茶」の「我と来て遊べや親のない雀」「雀の子そこのけそこのけ御馬が通る」は広く知られています。
野鳥は春から初夏にかけて繁殖期を迎え「鳥交(さか)る」の季語がありますが、その中に特名的に「鶴の舞」と「雀交る」があります。

雀は2月中旬頃から4月上旬頃までに巣作りを始めるので「雀の巣」も季語ですが、その巣作りをする場所がなくなってきているのが雀減少の一大要因だそうです。
雀そのものではありませんが春になって萌え出た草が雀の隠れるほどの丈に伸びた様子を「雀隠れ」といいます。
その他草の名の「雀の帷子(かたびら)」「雀の鉄砲(雀の枕、雀の槍)」や魚や虫の名の「雀魚」(公魚のこと)、「雀蜂」なども春の季語です。