ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
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ミスター・ピーノの見るが勝ち通信 その5

2010年04月23日 23時44分50秒 | ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】
イケヤの知人のピーノさんが
いつも私を含めたご友人の方に送られているメルマガのお裾分けシリーズ。
『ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】』です。
海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方です(日本人です)が、
一週間程度の感覚で物凄い量のものを
見る、読む、聴く。
とにかく私もビックリ。

それにしても、ジェイムス・テイラーとキャロル・キングは観たかった。素晴らしかったようで、実に自分の怠慢が腹立たしいです。

というわけで第5回の『ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】』
をお送りしましょう。

ジェームス・テイラーとキャロル・キングは
いま思えば見ておくべきだったなー。
素晴らしかったようで、チケットを押さえたりすることに対して
怠惰だった後悔が残ります。

読者の皆様、感想等ございましたら、
私が責任を持って転送しますので
ぜひコメント欄にお願いします。

では、レッツゴー。


【コンサート】

■Carole King /James Taylor (日本武道館、10/04/16 ★★★★☆)
1971年に発売されたC・キングのアルバム「つづれおり」(Tapestry)は、
名曲ばかりで“お気に入り”です。彼女とJ・テイラーとの40年後の再演
は「死ぬ前に一度は観たかった!」(笑) 「So far away」「It's too late」
「Will you love me tomorrow」「Fire and rain」「You've got a friend」他、
伴奏メンバーも当時のままで(EG/EB/Drum)、彼女の歌とピアノに彼の
歌とギターが加わり“最高のアンサンブル”素晴らしいコンサートでした。
ご参考URL ⇒ http://ro69.jp/news/detail/27900

【演劇】

■東京ヴォードヴィルショー「無頼の女房」(紀伊國屋ホール、10/04/11
★★★★) “無頼派”坂口安吾と妻三千代の生活に着想を得た脚本
(中島淳彦)を、実際の夫婦でもある佐藤B作とあめくみちこが演じます。
とにかく破天荒で傍若無人、睡眠薬、酒、女・・・といつ原稿を書いてる
のか分からない小説家と編集者の話。 太宰治らしき作家も登場して、
“心中未遂”に至るドタバタ・エピソードもあり、古き良き時代の男と女。
ご参考URL ⇒ http://www.vaudeville-show.com/theater

■「かたりの椅子」(世田谷パブリックシアター、10/04/17 ★★★☆)
作・演出:永井愛による、東京近郊の架空の街で行われる地域おこしの
イベント企画を通しての二転三転劇。主催者(文化財団)の思惑とアート
ディレクターを長とする委員会のズレ。永井自身の体験をもとに書かれ、
財団の発想の古さと中央官庁からの天下り先としての受け皿の実体を
明らかにすると同時に、委員会の甘さと目的意識の欠如を浮き彫りに。
なし崩し的に委員の囲い込み工作が成功するという「後味の悪い結末」。
ご参考URL ⇒ http://www.nitosha.net/kouen.html#top

【映画】

■月に囚われた男 <原題 MOON>(★★★★)
月の裏側で、地球に送る地下資源の採掘現場の管理者として、3年間
の契約で一人で働く男の話。施設のなかは白で統一され、唯一の話し
相手となる人口知能ロボットとの会話は、「2001年宇宙の旅」の“HAL”
を連想させます。 地球への帰還を2週間後に控えて、作業中に起きた
事故から予想もつかない展開へ。 低予算ながら、着想が素晴らしい。
David Bowieの息子Duncan Jones(39)の初監督作品で、父親も称賛。
ご参考(音声注意)URL ⇒ http://www.moon-otoko.jp

■アリス・イン・ワンダーランド<原題 Alice in Wonderland>(★★★☆)
19歳になった「不思議の国のアリス」の後日談。「マッドハッター」役の
ジョニー・デップの奇抜さと演技が際立っていて、他に出演する人物や
キャラクターすべてが変なひと、動物たちばかりという、ティム・バートン
監督のいつものちょっとグロテスクなファンタジー世界。本来なら最後

に盛り上がるはずの赤と白の女王の姉妹対決は、拍子抜けでしたが。
3Dは「+300円」でちょっと割高だし、特殊メガネは普及にネックかも?
ご参考(音声注意)URL ⇒ http://www.disney.co.jp/movies/alice/

■シャッター・アイランド <原題 SHUTTER ISLAND>(★★★)
上映前に「いろいろな場面に秘密が…」「誰にも結末を教えるな」等の
注釈が多い映画で、観終わった後の感想は「これって反則でしょう?」

ボストン沖にある、精神を病んだ犯罪者たちを収容する病院がある島
で起きた、女性患者の失踪を追う連邦保安官(L.ディカプリオ)の話で、
映画半ばでラストが予測でき、マーティン・スコセッシ監督作品として
は「失敗作」ですね。 ご参考(音声注意)⇒ http://www.s-island.jp

【Book】

■村上春樹 「1Q84 BOOK 3」(新潮社、10/04/16 ★★★★)

602ページ。「牛河」と「青豆」と「天吾」の3人の物語が、最後はひとつ
になりますが、やっと物語(本筋)の入口に立ったところ、そんな印象。
全体からみれば、まだ「起承転結」の“承”ではないか…つまり、以前
予想した計4冊では終わらず、あと3、4冊は続くの?そんな終わり方。
印象に残ったのは、心理学者のユングがチューリッヒ湖畔に“自分で”
小さな『塔』と呼ばれる小屋を建て、入り口に刻んだ言葉『冷たくても、
冷たくなくても、神はここにいる』です。最後にでてくるリトル・ピープル
の存在、「青豆」と「天吾」のこれからの展開がどうなるのか?楽しみ。
ご参考URL ⇒ http://1q84.shinchosha.co.jp/


■内田樹・釈徹宗 「現代霊性論」(講談社、10/02/22 ★★★★☆)
フランス現代思想の専門家と浄土真宗本願寺派住職による対談形式
の本で、2005年9月から半年間、神戸女学院大学院で行われた講義。
「霊性」から「名前と呪い」、民間宗教者と教団宗教者の違い、占いの
流行、「新宗教」と「ポスト新宗教」の推移が俯瞰(ふかん)的に語られ、
靖国問題(政治と宗教)、ユダヤ教、イスラム教、ヒンドゥー教など広く
「宗教全般に関わる言説を開示しよう!」という著者たちの強い意志が
感じられ、「腰をすえて自分や他者の宗教性と向き合う姿勢」がここに。
URL ⇒ http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2159546

【オマケ、今週の気になった言葉】

■これから25年後には、「後期高齢者」が爆発的に増加し、病気だけ
ではなく、家庭のなかにも、街路にも老齢者があふれ出してくるのである。 
そのとき、日本の現行の医療制度、介護体制、保険制度はこの爆発的
増加を吸収できるだろうか。(by 平川克美、「カフェ・ヒラカワ店主軽薄」)


「2008年の総務省統計によれば、85歳年齢の人口はおよそ56万人で、
彼らの子どもの世代である60歳人口は実にその4倍の220万人。そして
この今の4倍の220万人を支える60歳年齢の子どもたちの世代、つまり
35歳年齢の人口は、およそ200万人。」 に続くのが上記の文章です。
http://www.radiodays.jp/blog/hirakawa/10/04/09 市場原理と友愛。

たまに実家に寄ると分かりますが、小学校が「閉校」になったり、
商店街を通って、買い物や通勤・通学するひとが激減して、
実家周辺に住む高齢者の割合が、日々増加してます。
そ、これからは(自分も含めて)「高齢者の時代」です。平均寿命よりも
(介護期間を引いた)「健康寿命」をいかに伸ばすか?で、それはつまり、
なるべく「病院や保険のお世話にならない、自分の健康は自分で管理」
・・・が理想なんですが、そこに親の介護の問題が加わると二次方程式
になり、配偶者が加わると三次方程式になり、だんだん数式を解くのが
難しくなる現実がすぐ目の前まで来ているにもかかわらず、「孤軍奮闘」
に頼る従来のやり方は、時代遅れではあるけれど“家族の絆”ですね。

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