ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
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ダスコ・ゴイコビッチは、「JAZZは何をやるかでなくて、どうやるか how do、だ」と言った

2007年07月14日 23時12分25秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
原朋直語録
ダスコ・ゴイコビッチは、「JAZZは何をやるかでなくて、どうやるか how do、だ。曲なんか何でもいい。」と言った。

現在月一回でジャズトランペットのレッスンに通っています。講師はジャズトランペットの原朋直先生です。
その時の講義録を不定期で書いています。
現在レッスン内容は2-5motionを全てのキーでできるようなメソッドで指に叩き込んでいるところですが、なかなか身体に入りません……。
ところで、レッスンの合間に、原朋直さんはジャズや音楽、インプロビゼイションのありかたについて非常に示唆深い話をしてくださいます。今回は「アンサンブル」についてと、原朋直さんとこの夏共演をするダスコ・ゴイコビッチというトランペッターについてのお話をお裾分けします。



■ロイ・ヘインズとキース・ジャレット・トリオは世界遺産
アンサンルを聴くなら、ロイ・ヘインズとキース・ジャレット・トリオを聴いた方がいいです。絶対に聴いた方がいい。キース・ジャレット・トリオなんて3人がお互いによくお互いの演奏を聴きながら歌いあっている。曲の最初と終わりではテンポが全然違いますが「それがどうかしたの?」って感じです。それがアンサンブル。ま、アンサンブルの世界遺産ですね。ロイ・ヘインズはなんでもできますからね。サラ・ボーンのときからやっていて、ずっと現役ですからね。あの人、いまの若い人たちとやってますから。素晴らしいです。

■ダスコ・ゴイコビッチは「ジャズは何をやるかでなくて、どうやるか how do、だ」と言った
プレイヤーにとってはビーバップやらコンテンポラリーやら、ないですから。本当はね。そう考えると、なんでも演奏できる。ダスコ・ゴイコビッチさんという75歳のヨーロッパのトランペッターがいます。メイナードファーガソン、スタン・ケントンとか、ウディ・ハーマンのオーケストラで活躍して。いまドイツにいるんですが。おじいちゃんでね、インターナショナルビックバンドでいっしょにやらせてもらったり、大変お世話になっている方です。その人と夏にダブルトランペットで。ピットインとかとやるので良かったら見に来てください。渋いっすよ。チェット・ベイカーとかみんな友だちでね。

そのダスコ・ゴイコビッチというおじいちゃんが、ジャズは何をやるかでなくて、どうやるか how do、だ。曲なんか何でもよくて、スタイルもどうでもよくて、その日にどうやってやるか、が大事だ、という話を前してました。素晴らしいですね。「どうやるか」がない人はコンセプトがないから、ダメだ。そこからは何もきこえてこない。そんなもんはやってはいけない。音楽の神様に失礼だと。

■聴くべきアーティストとアルバムについて
ケニー・ウィラーのヌーハイ「Gnu High」。キース・ジャレットのトリオをゲストに、演奏しています。クラシック・ジャズを絶対聴いた方がいい。
トム・ハレルのリーダー作品 ?フィル・ウッズの盤でサイドマンとして入っているのがいい。トム・ハレルのライブに、ブライアン・リンチと言ったです、NYで。凄い調子は悪かったですが。ピアノみたいでとても綺麗でした。アッパー・ストラクチャーで。オルタードはオルタードっていうふうに吹いていて。ピアニスティックなんですよ。多分ピアノが弾けるからだと思います。アッパーストラクチャーでルイ・アームストロングのように吹くんです。トム・ハレルは革新的です、ま、聴くとただのビー・バップじゃん、て思うかもしれない。
ビー・バップはやっぱりディジー・ガレスピーです。だからちゃんと体系立てて聴くと、いいと思います。どう進化してきたか分かるので。

■ポール・チェンバースは凄い。
バンドの屋台骨を全体の流れをずっと支えながら音楽を進めています。ポール・チェンバースの凄いところ。上物に合わせて演奏がかわってくる。ポール・チェンバースだけを聴くとよく間違えるんですよ、サビまちがえたり、音まちがえたり。でもそれはどーでもよかったんですね、マイルスにとって。そういうのが分かりますね。そして、本物の時代に。これからは相当変わると思いますけどね。j-popもずいぶんかわりましたけどね、まだまだですけどね、偽物クサイですけどね。あれは単に勉強不足ですね。技術が低い。もっと練習すればいいんですよ、ちゃんとボイストレーニングして。




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