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ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

映画「13人の刺客」を観た<★★★☆☆>

2010年11月04日 00時18分35秒 | 映画レビュー
映画「13人の刺客」を観た。

秋の句会に出席してきました。3位入賞!
http://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/e/70a443956cf651a88873be15aecbff5b

の句会の時に、何人かの人に「13人の刺客」は面白い、と言われたので、
先日見に行ったのでした。

確かに面白い。
カメラマンのMさんが「映画監督が時代劇を撮りたがる、それは殺すシーンをどうどうと撮れるから」って
言っていたけど、この映画はまさに、後半は殺戮、殺陣の嵐。
ストーリーなんてどうでもいいぐらい、殺しまくるのでした。
でも時代劇だと、様式美に見えるのが不思議。

この手の時代劇は、普通現代のサラリーマンとかと
ダブリングされるように作るんだが、
このストーリーの中には現代性もあるようで、ない。
武士とはという問い、も在るようでない。
愛も色恋は、もとよりない。
結局、結局大量の殺戮シーンがこの映画の核心なのだった。

しかし、俺は稲垣吾郎の演ずる暴君がもの凄い迫力(本当に酷い行状なんだが)
があり、彼の言動や行動が実は、現代性を持っているのだと思う。
まさに人だが、抑圧され馴らされた現代人を象徴しているように思えた。
実を言うと、彼は、徹底的にスポイルされている。
「いちばん愚かな道を迷わずいけ、その方が面白い」というセリフに
現代の若者を象徴する精神的風景があるように思う。
稲垣吾郎は、ほんとうにピッタリはまり役だった。

あとのキャスト。
役所広司は、日本を代表する役者になっていて、
この映画では、彼が主役をやる以外ない、という感じ。
松方弘樹は、ちょっと大時代的に見える。


採点。<★★★☆☆>  3点でs。



映画「ウディアレンの夢と犯罪」を見た

2010年10月21日 22時20分39秒 | 映画レビュー
名画座なんて何年ぶりだろうと思いつつ。
でも早稲田松竹と池袋文芸座は時折行こうと思う。

でも新橋に名画座があるとは思っていなかった。

あるのだ。

先日、新橋に所用があったが、
そこでやっていたのが、
ロードショーで見損なったウディ・アレン、ロンドン三部作の最後の作品。

いや、ウディ・アレンは高校の時にアニーホールを見て以来のファンなのでね。

詳細はこちらに。

wikipediaより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A4%A2%E3%81%A8%E7%8A%AF%E7%BD%AA

なんつーか。

映画としてもの凄く面白いかというと微妙だが、
非常にアーティスティックで質の高い、文芸な映画だと思った。
ユアン・マクレガーもコリン・ファレルも素晴らしい芝居をしている。

人を殺すってのは、映画では今や普通でキスシーンより多いのではないかと思えるが、
現実社会で人を殺めるというのは、もの凄いことだし、
『悪人』でも同じテーマだが、
それがもとでどうにかなってしまう、というのは実際あり得るだろう。

イギリスが舞台ということもあって、
俺は唐突だがシェークスピアの「マクベス」を思い出してしまったのだった。
人を殺した記憶に殺されてしまう。

この映画の幕切れも意外なほどあっけなく、
それが帰ってリアリティがあるし、
映画としてのキレの良さも出していると思う。

ウディ・アレンは晩年にむかって、
文芸な巨匠になりつつあるのではないだろうか。

なんてね。

そいえば映画音楽がフィリップ・グラスでしたよ。



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ブルースブラザース2000にハマリまくりの小学校4年生は実在するか

2010年10月20日 22時15分43秒 | 映画レビュー
ブルースブラザース2000にハマリまくりの小学校4年生は実在するか?

我が家に実在するのであります。
決して親が強引に見せたのではなく、
勝手に見て、勝手にハマっているのであります。

いや、驚いた。
このお年頃で、もうブルースとは。
なんともブルーな小学生だぜ。
詳細は妻のブログに。
http://blog.goo.ne.jp/hibikeblog/e/7bc810e838372eb6591220871fad5413
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「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」を見た<★★★☆☆>

2010年10月17日 23時16分06秒 | 映画レビュー
「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」を見た<★★★☆☆>

夏休みのことでしたが、なぜか子どもが踊る大捜査線のファンになってしまい、
見に行ってきました。

やっぱりお金をかけているし、そこそこ面白いと思いました。
オープニングのタイトルロールも良くできているし、
キャストのそれぞれの良さも出ているけど、
いかりや長介の穴はやはり埋められないか……。

多くの人はこの映画で、
また踊る大捜査線のシリーズが
続いていくように思ったようですけど、
僕はこれで、終わりなんだな、と思ったんだな。
というのも、今までの総括のようにキャストが出てきて、
警察署も終わりにして、署長もおわりにして。
これはどう見ても終わりですよね。

もしかして大人の理由で終わらなかったとしても
役者たちの、そしてクリエイターたちの意志は
「ここで終わりとする」というものだったと
俺は読みました。

そういう意味で潔い、いい映画だったと思います。

エンディングのsomebady tonightはいただけないけどねー。
それと、いくらなんでも内田有紀みたいなカワイイ女子デカはいないと思うよ。
あり得ないですわ。あれは。

公式ホームページはこちら
http://www.odoru.com/



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映画『悪人』を見た。<★★★★☆>

2010年10月14日 23時57分10秒 | 映画レビュー
久々に映画レビューします。
週に一度は映画を見たいんですが、
なかなかどうして。全然見れてませんが、
夏休みあたりから見た映画のレビューが
滞ってますので、しばらくは映画レビューを立て続けに書くつもりです。

映画『悪人』を見た。<★★★★☆>


深津絵里がモントリオール映画祭で賞を獲ったのが話題になっていた。
たしかに深津絵里の演技は素晴らしいものがありました。
でも妻夫木クンの演技も、同じかそれ以上に良かったかな。
非常に深い、真摯な演技で感銘を受けました。

それにしても、実はかなり暗い気持ちになる映画で、
ストーリーは極限のラブストーリーといえるもの。
ずっとまえにブロークバックマウンテンでも書きましたが、
ピュアーな愛、純愛ってのはもう普通の状態にはない(描けない)
状況(世相)なんだなと感じさせます。

それから若年層が置かれた閉塞状況も
想像以上のモノがあるんだろうと思わされます。
孤独、良くなっていかないと思える日常。
とくに中央から離れた場所、
情報を受けるだけで発信していない状況では
消費されるだけ、蕩尽されてしまうだけなのではないかと。

キャストの樹木希林、柄本明すばらしかった。
一生自慢するつもりだが、
俺がトランペットの吹き方の演技指導をしたことがある
塩見三省さんも、いい役で出てました。

ところで灯台に逃げるのは
「ディーバ」へのオマージュなのだろうか。

最近、邦画、本当に充実してきています。
素晴らしい。

それではみなさん、またお会いしましょう。

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映画「ソルト」を見た。<★★★☆☆>

2010年09月07日 20時05分03秒 | 映画レビュー
引っ越し前の、1ヶ月ぐらい前に見た映画であります。
やっとレビューを。

アンジェリーナの新作、映画「ソルト」を見ましたよ。
当然ですが。

いや、これはまさに娯楽大作。いま最も旬の女優を使って、
ハリウッドの才能を集めて作った映画という気がする。
面白かったです。

とはいえ、ハリウッドのヒットの公式が透けて見えるような、
そんな作りでもあります。
ま、しかたないよね、絶対ヒットすることを要求されているわけだから、
プロとしては必勝の布陣で臨むわけですよ。

アクションとしては、ダイハードも真っ青。
しかも、絶対自分は死なないところも
これまた、ブルースウィリスばり。

さらに美しい眉をひそめることもなく、
敵(味方)を撃ち殺すっていう、
クールビューティは、いまこの人しかないという美しさ。

それを楽しむだけで、この映画のお代は元が取れてるはず。

続編もある感じもアリアリで、
さすがハリウッド、あの手この手で飽きさせませんなぁ。

とはいえ、いまどきロシアか、という気もしないではあります。

二極化、超大国、悪としての共産主義、というのが
なくなったいま、こういうスパイものは
プロットを作るのが難しいのだろうな、と。

というわけで辛めですが
<★★★☆☆>
です。


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映画「告白」を見た<★★★★☆>

2010年07月23日 23時04分43秒 | 映画レビュー
映画「告白」を見た<★★★★☆>
もう終わってしまいそうな映画だが、
結構長くやっているので、わりと興行収入がいいのではないだろうか。
見たのはわりと前ですが、書く暇がありませんでした。

予備知識無く映画を見るのが好きだが、
これも予備知識無く見たので、結構ビックリした。
普通の映画の感じでは全くなく、
複線的に進むし、視点は変わるし、
オーソドックスな映画のようで、
全く違うところが面白かった。

筋も、甘いところ一切無く、辛く救いがない
という点で、さらに興味深く見れた。

映画を見つけていると、いまだいたいどの辺かなというのが
まるでYoutubeの下のバーのように分かるんだが、
これはもう全く分からない、森の中を一人でさまよっているような
不思議な感覚に陥るのだった。

松たか子はいわゆる、松たか子を期待すると
そうとうハズされるが、それを含めて
彼女がたいした女優であることは、よく分かる。

邦画の野心作だと思いました。
映画館で見る価値、十分あると思います。

興味がある方、放映が終わる前にどうぞ。
ヒヤリとする感じが猛暑の時、映画館で見るのにピッタリだと思います。


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「かいじゅうたちのいるところ」<★★★★☆>

2010年07月12日 22時46分20秒 | 映画レビュー
「かいじゅうたちのいるところ」<★★★★☆>
前に書いたが映画「脳内ニューヨーク」
を観たときに、いっしょにみたのだった。
http://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/e/5540757be14a26baddfde84348c1d8e7

つまり、名画座の二本立てだ、懐かしい。しかも
早稲田松竹だ、わが青春の。

脳内ニューヨークの時も書いたけど
中はぼろく床もぼろいけど、
椅子はものすごくきれいなものになっていて、
前みたいにお尻が痛くなることはないのだった。

さて、かいじゅうたちのいるところは、
脳内ニューヨークとはうってかわって、
実に子どもらしい映画であって
有名な原作を俺は読んでいないのだが、
なんていうか、子どもの心のまま作った映画、
大人サイドから、ある種の教育的な視点や
教訓などを盛り込むことなく、
もろに子どもが子どもの心のままで作った映画だと思った。

だから、無心に観て、それで楽しかったし、
最後にすこしだけ、子どもから大人になろうと(すこしだけだが)
する彼は、たくましくで感動的だった。
これも変な教訓がないから感じられたものだと思う。

でも本当に一番びっくりしたのは
かいじゅうたちだ。
ものすごくリアルで、どうみても
本当に生きているとしか思えない。
あれはすごい。ほんとうに。
毛もふさふさしてさ。

それをみるだけでもこの映画を観る価値は十分あるよ、ほんとうの話。

ぜひご覧ください。
名画座か、dvdで。

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映画「アイアンマン2」を見た。<★★★☆☆>

2010年07月10日 21時26分59秒 | 映画レビュー
先週ぐらいの話ですが、
映画「アイアンマン2」を見た。<★★★☆☆>

ハリウッドの娯楽大作の凄みみたいなものを感じる。
固定の美人のグイネス・バルトロウが「さくら」であって、
今が旬のスカーレット・ヨハンソンが「マドンナ」であって、
スターク役のロバート・ダウニーが「寅さん」かもな。

もしくは007とか。

たぶん長く続く娯楽大作になると思う。

良くできていて、映画館にいる間は他のことをスカっと忘れることができると言う意味で流石であります。

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プリンス・オブ・ペルシャ-時間の砂-を見た<★★★☆☆>

2010年07月06日 22時05分33秒 | 映画レビュー
これはかなり前に実家の浜松で見た映画だった。
書くのを忘れていたのだった。

ブロークバックマウンテンで、同性の、しかし純粋な間を、
ヒース・レジャーとともに演じたあのジェイク・ギレンホールが
ここでは肉体派のアクションヒーローになっていたのはびっくりしたが、
まさにディズニーらしい、バランスに優れた大エンターテイメントでした。

ストーリーとしてはちょっとつっこみどころもあるが、
美男美女を配し、セクシーなシーンはおあずけにしつつ
終わりまで引っ張っていって、大団円というのは、
ディズニーのエンターテイメントの本質を突いているように思えました。
さすがでした。

<★★★☆☆>
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「音の城、音の海」 という映画があります。

2010年06月30日 16時56分30秒 | 映画レビュー
「音の城、音の海」
という映画があります。

まだ見ていませんが、前売り券は買いました。

たぶん、きっといい映画だと思います。
近々見に行こうと思います。

みなさんも、ぜひいかがですか。

大友 良英が出ているそうです。

以下、映画のサイトからの引用です。

聴こえますか?あなたの世界を変える音楽

知的な障害をもつ人たちと、音楽療法家、音楽家たちによる即興音楽。公演までに重ねられたセッションと対話を丁寧に綴った珠玉のドキュメンタリー。世界中には様々な人がいて、様々な音があります。何を音楽と感じるのかは人それぞれ。

これは音楽?それともノイズ?

知的な障害を持つ人たちにもそれぞれの感性で感じる音楽があります。それは躍動する身体や笑顔、些細な動作、小さな声や息づかいの中にもあります。そんな音楽にそっと寄り添い、共演しようとする、独自の音楽を模索してきた音楽家たちの楽しい苦闘。その果てに聴こえてくる音楽はどんな音楽でしょう。

映画館を出たあと、耳をすまし世界の音を聴いてみてください。あなたの世界がちょっとだけ変わっているかも?

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映画「シーサイドモーテル」を見た。<★★★☆☆>

2010年06月28日 21時09分30秒 | 映画レビュー
映画「シーサイドモーテル」を見た。<★★★☆☆>

ネタバレでない程度で。

群像劇、複数のストーリーが重層的にからむ、
いわゆる「グランドホテル形式」といっていいと思う。

時間軸を複線的にするところは、
ちょっとタランティーノっぽくて
面白いんだが、ヒネリというか練り込みがもう一つほしかったかな。

総体的に言えば麻生久美子の「三十路前のコールガール」ってのが
可憐で良かったな。

でも邦画としては、野心作だとは思いました。


早稲田松竹で映画『脳内ニューヨーク』を見たのだった

2010年06月23日 12時09分43秒 | 映画レビュー
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早稲田松竹といえば、学生時代に私は何度通っただろうか。
とにかく西早稲田に住んでいた俺としては、
バンドの練習をするか、中古レコードを探すか、
名画座で映画を見るかという、とても楽しい暮らしでした。

それ以降、滅多に行かなかったんですが(たまには行きましたが)
今回久しぶりで行ったら、床とかは同じでしたが
椅子が綺麗で座りやすいモノになっていて、
カップホルダーもついていて、良かったです。

さて、ロードショーで見逃した本作。
名画座なのでみれました。

ただ、もの凄く複雑な入れ子状態の話で、
登場人物に二重三重になっているので
難しかったな。
前衛演劇を、POPにして映画にした感じだろうか。

それにしても暗く、苦しい、
NYに住む人たちの、もう一つのメンタリティをみた気がしました。

<★★☆☆☆>




映画「月に囚われた男」を見た<★★★★★>

2010年06月14日 20時14分03秒 | 映画レビュー
もう一月前になるだろうか。
恵比寿でしかやっていなかった「月に囚われた男」を見た。

デヴィッド・ボウイの息子である
ダンカン・ジョーンズの初監督作品であること。
超低予算ということしか知らなかったんだが、
もの凄く感動したのでした。
低予算っていっても、
宇宙船の中での一人芝居のような
非常に洗練された抽象的な
芝居で、素晴らしい。
よく練られた実に素晴らしい映画だと言える。
ちなみに最初のオープニングの文字の出方も
低予算ながら実に良かった。マネしたいものだ。

いちばん感動したことは以下だが、
これはネタバレなので、しかも
できればみなさんに見てほしい映画なので、
もの凄く下に書きます。
できれば、見ていただき、感想を語り合いたいモノです。


















よく自己啓発の本にかいてあるが、
これから「なりたい自分」を考える際に
いい手段は、自分の葬式に、誰にどんな弔辞を
読んでほしいかを創造するという手法がある。


が、この映画が示すモノはもっと強烈だ。
とある事情で、この映画では、
自分の最期を自分が看取る。

自分がどう生きたかったか。そしてどう死にたかったのか。
どう自分が自分のストーリーを終えるのかを、
まだ健康な自分が見る、というのは、
何にも勝る、自分を見つめる方法だと思う。

この映画はさらに、もう一枠ヒネリが入っていて、
それはもう、語り尽くせないんだが、
それにして、自分を看取るシーンは、
ほんとうに、ほんとうにこころに響いた。

SFとか、宇宙とかという道具立ては
すべて、「自分の最期を看取る」という
プロットを成立されるための
モノだったのではないだろうか。


いや、ほんとうに名作です。
ぜひ、見てください。
(もうあまり映画館ではやっていないようですが)
力一杯リコメンドします。






月に囚われた男、オフィシャルサイトは以下です。
http://moon-otoko.jp/

MOON: Soundtrack
Clint Mansell


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