ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

残雪の半月山:自然破壊

2011年06月03日 22時37分13秒 | Weblog
それは突然の出来事だった。
もちろん意図的に起こったことではなく、「つい・・・」とでも言えばよいのか、恐ろしいまでの偶然がそうなってしまったのだ。

「ボキッ!!!」
先頭を歩いている自分の耳に、鈍く、しかし明瞭にその音は聞き取れ、静寂の大自然の世界に響き渡った。
そして「あっ!」という声。
皆が一斉に振り返る。
そこには、顔面蒼白になった最後尾のビビリ君が茫然自失状態で立っていた。
手には木の枝が・・・。

「えっ、あっ・・・あのぉ~・・・」それ以上の言葉が出てこない。

「あ~あ、やっちゃった!」
「あーっ、自然破壊だ!」
「山男の風上にもおけない奴だなぁ」

言いたいこと言われている(笑)。
ルートに沿って伸びていた木の枝が邪魔で、ほんのちょっとつかんで避けようとしただけのこと(笑)。
もちろんわざとでないことくらいみんな知っている。

「まったくぅ。自然を大切にする気持ちの無い奴と一緒に山を登るなんて、俺恥ずかしいよ。俺はお前にそんなことを教えた覚えはないよ。」
と、言いながら顔は笑ってしまっていた。

確かに起きたことは良いことではない。が、しかし、みんなお疲れモードであった最中の出来事は、ほんの刹那であれ、笑顔に戻ることができた。

なぁんて偉そうなことを言っていた自分だったが、この後、似たようなことをやってしまい、面目ない次第となった。