「松陰神社前」から市内循環バスに乗り山間部へと向かった。
途中にあるのが吉田松陰の墓である。
季節は夏のまっただ中。墓のある場所は山の中腹。
当然「蚊」には悩まされるだろうと思い、予め買っておいた「虫除けスプレー」が少しは役に立った。
娘にとって驚いたことは、松陰の墓があまりにも小さかったことだった。
これだけ歴史に名を残した人物であるはずなのに何故・・・と感じたのだろう。
彼が亡くなった時期は幕末とはいえ、まだ幕府の力は絶大。薩長といえども権力に立ち向かうだけの雄藩には成長していなかった。
そして彼は国禁を犯した罪人。
それゆえ、目立ってしまうような大きな墓は建ててやれなかったのだろう。
まぁこれは個人的な推測からの説明だったが、妙に納得してくれたようだった。
線香を手向け、バス停に戻った。
立って待っていても予定の時刻のバスが来ないので、小さな木製のベンチに二人で座った。
蚊に刺されたところにかゆみ止めを塗っている姿を見ながら。
(「今日で娘との旅も終わりかぁ・・・。」)
急に寂しくなってきた。
(「父親と二人の旅行なんて、本当は嫌なこともたくさんあったんだろうな。」)
(「もう二度とできないことだろうな。」)
バスを待っているほんの数分の間に、いろんな思いが駆けめぐった。
途中にあるのが吉田松陰の墓である。
季節は夏のまっただ中。墓のある場所は山の中腹。
当然「蚊」には悩まされるだろうと思い、予め買っておいた「虫除けスプレー」が少しは役に立った。
娘にとって驚いたことは、松陰の墓があまりにも小さかったことだった。
これだけ歴史に名を残した人物であるはずなのに何故・・・と感じたのだろう。
彼が亡くなった時期は幕末とはいえ、まだ幕府の力は絶大。薩長といえども権力に立ち向かうだけの雄藩には成長していなかった。
そして彼は国禁を犯した罪人。
それゆえ、目立ってしまうような大きな墓は建ててやれなかったのだろう。
まぁこれは個人的な推測からの説明だったが、妙に納得してくれたようだった。
線香を手向け、バス停に戻った。
立って待っていても予定の時刻のバスが来ないので、小さな木製のベンチに二人で座った。
蚊に刺されたところにかゆみ止めを塗っている姿を見ながら。
(「今日で娘との旅も終わりかぁ・・・。」)
急に寂しくなってきた。
(「父親と二人の旅行なんて、本当は嫌なこともたくさんあったんだろうな。」)
(「もう二度とできないことだろうな。」)
バスを待っているほんの数分の間に、いろんな思いが駆けめぐった。