「おとつい、5月3日(木)は、約1カ月半ぶりに休みが取れたんじゃ」
「毎日、毎日、お疲れさまじゃったね。久しぶりに休みが取れた日、この親父が何をしたかというと…」
「朝一番で、さとうわきこ絵本原画展を見に、ひろしま美術館へ行ってきたんじゃ」
「「さとうわきこ」でピンと来ない方には、「ばばばあちゃん」の作者と言ったほうがわかるかもしれんね」
ばばばあちゃん
せんたくかあちゃん
おつかい
原画展の入口
(撮影日:2012年5月3日)
↓ひろしま美術館については、こちら↓
「さとうわきこ絵本原画展」公益財団法人ひろしま美術館
「で、どうじゃった?」
「さとうさんは、絵本の原作・絵とも手がけられとってんじゃが、今回は原作の方を中心に見てきたんじゃ」
「どの話が面白かった?」
「『よくばりすぎたねこ』かの」
「『よくばりすぎたねこ』か、何となく結末が読めるね。で、どんな話なん?」
「ヒヨコを捕まえたネコが、ヒヨコを食べようとした瞬間に、ふと考えたんよ。まてよ、今このヒヨコを食べるんじゃのうて、このヒヨコを大きくしてから食べたほうがええじゃん!」
「ふんふん…」
「ネコは次に、こう考えたんよ。大きくなったヒヨコがタマゴを産むまで待ったら、大きくなったヒヨコの丸焼きとタマゴ焼きの両方を食べられるじゃん!!」
「ネコの欲が、だんだんと深くなってくるんじゃね」
「さらに、こうも考えるんじゃ。大きくなったヒヨコはたくさんタマゴを産むはずじゃけぇ、そのタマゴからかえったヒヨコを大きくしたら、もっとたくさんの鳥の丸焼きを食べられるじゃん!!!」
「ネコがどんどん想像、というか妄想(もうそう)を膨らませていくんじゃね」
「で、結末はというと…、それはこの本を読んでのお楽しみじゃ」
「「取らぬ狸(たぬき)の皮算用(かわざんよう)」のような話じゃね」
「自分の思い描く妄想に、思わずニタ~ッとしてしまうネコの表情がえかったのう」
「ほかには?」
「同じくネコが主役の『ねずみのなるき』じゃの」
「ねずみのなるき?」
「「ねずみのなる木」。つまり「ねずみが生えてくる木」を手に入れたネコの話なんじゃ」
「ネズミが生えてくる木なんかあるんかね?」
「そんな木が本当にあるかどうかは置いておいて…。ネズミを捕まえて、さあ頂こうかというとき、ネコはネズミからこう言われるんじゃ。「お願い、食べないで! その代わり、ネズミのなる木の種をあげるから」」
「ネコとしては、ネズミのなる木があれば、言うことなしじゃもんね」
「「こりゃええ話じゃ」と、ネコは思わずニンマリしてしまうんじゃの」
「で、ネコはその木を種から育てるわけ?」
「さっきの『よくばりすぎたねこ』でもそうじゃが、話に出てくるネコは結構マジメなんじゃの。ほいじゃけぇ、ネズミのなる木の種を一生懸命に育てるんじゃ」
「へぇ…」
「風が吹いて木の実が飛ばされても、小鳥についばまれても、懸命に育てるんじゃの。その甲斐があって、残り1個になった実は、大きく育つんじゃ」
「ネコとしても、大満足なわけじゃね」
「この実の中には、ネズミがぎっしりとつまっているはずじゃ、と思い込んでの」
「ネコは自分の思い描く妄想に、満足してしもうとるんじゃね」
「妄想というか、勝手に大きな期待をしてしもうとるだけなんじゃがの」
「ほいで、実の中から出てきたのは…」
「この話の結末も、この本を読んでからのお楽しみじゃ」
「うちは、このネコがちょっとかわいそうに思うたね」
「どっちの話も、読み手の期待を見事に裏切ってくれたところが、気に入っとるんじゃ」
↓さとうわきこについては、こちら↓
「さとうわきこの作品一覧」絵本ナビ
「今日は、ひろしま美術館で開催中のさとうわきこ絵本原画展について話をさせてもらいました」
「ほいじゃあ、またの」
「毎日、毎日、お疲れさまじゃったね。久しぶりに休みが取れた日、この親父が何をしたかというと…」
「朝一番で、さとうわきこ絵本原画展を見に、ひろしま美術館へ行ってきたんじゃ」
「「さとうわきこ」でピンと来ない方には、「ばばばあちゃん」の作者と言ったほうがわかるかもしれんね」
ばばばあちゃん
せんたくかあちゃん
おつかい
原画展の入口
(撮影日:2012年5月3日)
↓ひろしま美術館については、こちら↓
「さとうわきこ絵本原画展」公益財団法人ひろしま美術館
「で、どうじゃった?」
「さとうさんは、絵本の原作・絵とも手がけられとってんじゃが、今回は原作の方を中心に見てきたんじゃ」
「どの話が面白かった?」
「『よくばりすぎたねこ』かの」
「『よくばりすぎたねこ』か、何となく結末が読めるね。で、どんな話なん?」
「ヒヨコを捕まえたネコが、ヒヨコを食べようとした瞬間に、ふと考えたんよ。まてよ、今このヒヨコを食べるんじゃのうて、このヒヨコを大きくしてから食べたほうがええじゃん!」
「ふんふん…」
「ネコは次に、こう考えたんよ。大きくなったヒヨコがタマゴを産むまで待ったら、大きくなったヒヨコの丸焼きとタマゴ焼きの両方を食べられるじゃん!!」
「ネコの欲が、だんだんと深くなってくるんじゃね」
「さらに、こうも考えるんじゃ。大きくなったヒヨコはたくさんタマゴを産むはずじゃけぇ、そのタマゴからかえったヒヨコを大きくしたら、もっとたくさんの鳥の丸焼きを食べられるじゃん!!!」
「ネコがどんどん想像、というか妄想(もうそう)を膨らませていくんじゃね」
「で、結末はというと…、それはこの本を読んでのお楽しみじゃ」
「「取らぬ狸(たぬき)の皮算用(かわざんよう)」のような話じゃね」
「自分の思い描く妄想に、思わずニタ~ッとしてしまうネコの表情がえかったのう」
「ほかには?」
「同じくネコが主役の『ねずみのなるき』じゃの」
「ねずみのなるき?」
「「ねずみのなる木」。つまり「ねずみが生えてくる木」を手に入れたネコの話なんじゃ」
「ネズミが生えてくる木なんかあるんかね?」
「そんな木が本当にあるかどうかは置いておいて…。ネズミを捕まえて、さあ頂こうかというとき、ネコはネズミからこう言われるんじゃ。「お願い、食べないで! その代わり、ネズミのなる木の種をあげるから」」
「ネコとしては、ネズミのなる木があれば、言うことなしじゃもんね」
「「こりゃええ話じゃ」と、ネコは思わずニンマリしてしまうんじゃの」
「で、ネコはその木を種から育てるわけ?」
「さっきの『よくばりすぎたねこ』でもそうじゃが、話に出てくるネコは結構マジメなんじゃの。ほいじゃけぇ、ネズミのなる木の種を一生懸命に育てるんじゃ」
「へぇ…」
「風が吹いて木の実が飛ばされても、小鳥についばまれても、懸命に育てるんじゃの。その甲斐があって、残り1個になった実は、大きく育つんじゃ」
「ネコとしても、大満足なわけじゃね」
「この実の中には、ネズミがぎっしりとつまっているはずじゃ、と思い込んでの」
「ネコは自分の思い描く妄想に、満足してしもうとるんじゃね」
「妄想というか、勝手に大きな期待をしてしもうとるだけなんじゃがの」
「ほいで、実の中から出てきたのは…」
「この話の結末も、この本を読んでからのお楽しみじゃ」
「うちは、このネコがちょっとかわいそうに思うたね」
「どっちの話も、読み手の期待を見事に裏切ってくれたところが、気に入っとるんじゃ」
↓さとうわきこについては、こちら↓
「さとうわきこの作品一覧」絵本ナビ
「今日は、ひろしま美術館で開催中のさとうわきこ絵本原画展について話をさせてもらいました」
「ほいじゃあ、またの」