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味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

少壮に努力せずば、老大徒に傷悲せん。

2014-10-26 11:17:10 | ブログ
第2129号 26.10.26(日)
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少壮に努力せずば、老大徒(いたずら)に傷悲せん。『古文真宝』
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若い時代に努力して勉強しなければ、長じてのち、必ず後悔して傷み悲しむことになろう。533
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【コメント】 若い時代に良書と、そして人生を導いてくれる偉大な人に出会い、学問の意義を学び、人生に処したいものです。ただ独学だけでということは、点取り虫みたいになってしまう危険性があるような気がします。
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 出来れば菅臥牛先生みたいな人に出会い、学びたいものだといつも考えています。ブログで紹介している『臥牛先生遺教抄』を学べることだけでも有難いと思っています。
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 一般論とか解説では若い時にとありますが、寧ろ歳を重ねる毎に、より学びの域を深く広くしなければならないと私は思います。そしてこれ以上は駄目だという時は、出来れば人様に迷惑をかけないよう、従容として旅立つ心構えが欲しいものです。立花隆氏が死を畏れないというような週刊誌記事をみましたが、畏れないのは立花氏だけではないでしょう。
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『臥牛先生遺教抄』(第67回)
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六十七、先輩朋友より足下才あり、故に学びの道に入ること能わず。才を捨て誠になれとしばしば切磋せらるるも、その癖を去ること出来ずと申しあげしに、才あるは善き事なり。周公旦は何程才のおわせし人か、論語にも周公の才の美とあり。只才を小用せば悪しきものなり。且つ癖は捨てんとて捨て得らるるものにあらず。大いに学べば癖は苦にならぬものなり。若し癖出でたらば、又出でたりと思えばそれにてよしと仰せられき。
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『論語』67
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六十七、子曰はく、里は仁に処らずんば、焉んぞ知とするを得ん。(里仁第四)
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孔子が言うには、「住むには仁徳の風俗厚き地方がいいように思う。住むべき「仁の里」の選択が出来ないようでは、知とは言えない。」
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『礼節いろは言葉』「ほ」
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褒め言葉 人を育てて 活かすなり
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先ず、ほめてやる気を引き出し導こう。どんな人にも素晴らしい才能はあるものです。その才能を引き出し導ける人が真の指導者なのです。
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短歌の紹介
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小人は才能あるが見極めよ
 重職授け壊れぬうちに 6957 礼節のすすめ 54

之れを知るを明哲と曰う。

2014-10-25 11:06:14 | ブログ
第2128号 26.10.25(土)
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之れを知るを明哲と曰う。『書経』
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知るべきことを人民大衆に先んじて明らかに知るのが、いわゆる明哲というものである。207
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【コメント】世界がグローバル化した今日、スマートトフォン等は、企業の経済第一主義で大量生産が出来、大変活用性が高いと言えます。
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 ところが過去、日本民族の生命であった漢字文化の活用性が狭められているやに私に思えてならないのです。外国語もヨシとしながら、活字文化も絶えてはならないと思います。だから私は、門下生に『南洲翁遺訓』と漢籍の勧めをしているのです。
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 今朝のテレビ報道で学校での給食をしているのが紹介されました。そこには一流のシェフが腕を揮ってスープを作り、子供たちがおいしそうに飲んでいる姿がありました。大変いいことです。が、清貧に堪えうる思想も教えなければならないと思います。
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 私の子供の頃は10人の大家族で、先ずは食べられることが有難いという雰囲気でした。上手くないなどと言うものなら、食べなくていいから水を飲んで寝ていろ、と母親に言われたものです。
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 我々が住んでいる地球は資源が限られているのです。そこで、お互いが肉体の健康増進と合わせ、他人様を大事にする思想と、清貧に耐え抜く思想も教えるべきではないかと思います。
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 近年の噴火災害等の関係で、人々は災害等の情報がなかった、気象庁は何をしているのだ、と文句をいっています。思うに、そういう情報も聞きながら、最後は自分の頭で考え、事故防止策を立てなければならないと思うのです。交通事故だって何時発生するかわかりません。
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 今や、大人から子供までおんぶにだっこの時代のようです。先ずは歴史書等を繙き、如何に活用するかが大事だと思います。
 今日の新聞世論欄に、子供がのる自転車が猛スピードで心配だという意見がありました。万一事故を起せば莫大な賠償金を要求されます。だから、こういう事例こそ学校教育現場で教えるべきではないでしょうか。

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『臥牛先生遺教抄』(第66回)
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六十六、酒は飲むもよし。さりながら志ある者は酒のために命を縮むるようなる事は謹めと。
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『論語』66
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六十六、子曰はく、上に居て寛ならず、礼をなして敬せず、喪に臨んで哀しまずんば、吾何を以て之を観んや。
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孔子が言うには、人の上に立って寛大でなく、礼式を行う場合に敬意を欠き、葬儀に参列して哀悼の気持ちがないようでは、全くみどころがないではないか。
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『礼節いろは言葉』「に」
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日本の 文化を担う 君とぼく
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先人が築いた文化を大事に引き継ごう。
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『南洲翁遺訓』を読みましょう。漢籍を繙きましょう。書き写しましょう。私は毎日、そのようにしています。それが生きる勇気と、元気と、健康と、幸せにつながるのです。
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短歌の紹介
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人の世の幸せそれは健康で
 長生き想い果たすことなり 6956 博庵語録

事の任と為ること無かれ。

2014-10-24 16:02:07 | ブログ
第2127号 26.10.24(金)
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事の任と為ること無かれ。『荘子』
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積極的な地位に立って、事に当たるのはいけない。354
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【コメント】 上の荘子の言葉には意義があります。世の為人の為ならば、積極的な地位に立っても何ら差支えがあるものではないでしょう。自らの利害のみを考えてやるのは如何なものでしょう。
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 ところが多くは、身内に利害をもたらすためにやっているのが現状のようです。

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『臥牛先生遺教抄』(第65回)
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六十五、汝は才に妨げらるるぞ。学ぶ者は才を尊ばざるなり。只昨日の我にては済まぬ。又明日も昨日の我にては済まぬと、毎日必死に心掛くるものなり。さりとて、やはり今日の我も昨日の我なれどもその心掛けが貴きなり。且つ必死になりて後、賢人となるに非ず。必死になる時は則ち賢人なり。聖人と雖もその必死を失わば、凡人と異なる所なきならん。
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『論語』65
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六十五、子、韶を謂う。「美を尽くせり。又善を尽くせり。」武を謂う。美を尽くせり。未だ善を尽くさず。」
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孔子が
①舜の音楽の「韶」を評して「声楽器楽舞楽まったく備わって外形の美を尽している。また美の実質たる善を尽している。
②また周の武王の音楽「武」を評して曰うには、「美を尽しているが、まだ善を尽していない。」

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「礼節いろは言葉 「は」
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拝という 言葉が築く 信頼感
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人との語らいには「拝」という返事をしよう。
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言葉の専門家集団であるNHKの人々でも、ウンウンと言っている人がいますね。内面の哲学が構築されていないのでしょう。

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短歌の紹介
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言の葉の響きは人の心打つ
 心(しん)の顕れ人間(じんかん)の機微 
       6955 『礼節のすすめ』84


書は誦を成さざるべからず。

2014-10-23 11:43:34 | ブログ
第2126号 26.10.23(木)
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書は誦を成さざるべからず。『宋名臣言行録』
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本を読むならば、暗記するまで読まなければならない。通り一ぺんに見たものは、決して実行のうえに役立つものではない。(司馬公のことば) 「誦を成す」とは暗記をすること。631
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【コメント】 上に紹介した司馬公の言葉は、私も同感です。私は暗記する能力がないから、読んだ時書き写し、そして録音することにしています。録音を始めたのが30数年前のことです。『自助論』は昭和62年1月に録音しています。30年前のことです。こういった録音テープを2000本以上持っています。
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 外に出かける時は必ずテープ5本位と書籍5冊を持っていくことにしています。そうすると一分の時間も無駄にしないようにしています。ギャンブルをするよりか、飲み歩くよりか、遥かに楽しい時間となります。そして空手道の突きもすることにしています。
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 どんなサプリメントを飲むよりか遥かに効果的だと思うし、誠心も肉体も瑞々しくなってくること請け合いです。これをやられていない人も御一緒にやってご覧になりませんか。

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『臥牛先生遺教抄』(第64回)
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六十四、教えを受けて三十年も之を踏み行いなば、初めてここぞと悟り得らるるならん。是れをこそ真の会得というべけれ。
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『論語』64
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儀の封人見えんことを請うて曰はく、「君子の斯に至るや、吾未だ嘗て見ゆるを得ずんばあらず」と。従者之を見えしむ。出でて曰はく、「二三子何ぞ喪ふことを患へんや。天下の道なきや久し。天将に夫子を以て木鐸となさんとす。」と。

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孔子が天下周遊の途中で、衛の国境にある儀の町にとまった時、その関守の役人がお目にかかりたいと申し出た。そして、「立派な方々がお通リの節はいつも必ずお目にかかっております」と言ったので、お供の門人たちは、孔子に面会させてやった。やがて孔子の部屋から出てきた関守が、「あなた方は、先生が位を失って本国を去ったのを何も悲しまれる必要はありませんよ。今や道義が地を払って天下の乱れることが久しいので、天が先生を一国にとどめずに四方を周遊せしめ、大いに文教を振興させる木鐸の役を果たさせようとしているのでありますよ」と言って、一同を激励した。
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礼節いろは言葉 「ろ」
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朗唱は 健康づくりの 基礎となり
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 音吐朗々として本を読もう。これが健康第一。今日木曜日は第二道場での御稽古です。3歳児の佳那子嬢から75歳の爺さんまで集い、大声で『南洲翁遺訓』を唱えます。
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短歌の紹介
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西郷の人物像を書く志芽太
 国を愛せよ蒙を啓けと 6954 『礼節のすすめ』186

庸の徳を之れ行い、庸の言を之れ謹む。

2014-10-22 12:28:22 | ブログ
第2125号 26.10.22(水)
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庸の徳を之れ行い、庸の言を之れ謹む。『中庸』
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日常平凡の徳を行ない、日常平凡の言を慎む。聖人の言行といえどもこれ以外にないものだ。(孔子のことば)156
「庸」は常ということ。子が親に孝を尽すなどは当然、常のことであります。これをなくしたのが学校の先生方なのです。

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【コメント】 思うに、
①通常言うところのワルをしない。(お巡りさんに見つかって捕るようなことはよくないと思います。
②弱い者いじめをしない。自分よりか腕力の劣るものをいじめてはいけないと思います。
③人をなぐらない。殴ろうと思わない事。柔道の技でなげとばしたいとか思わない事。相手が殴りたくなるような暴言を吐いても、お気の毒な方だなと思ってすませることが大事だと思います。
④私もでしたが、成績がよくないと思っても、素晴らしい文章だなと思ったら、それらを書き写す事がいいと思います。75歳の私は今でもそのようなことをしています。20年後、30年後、その成果が必ず現れてきます。それでも傲慢にならないことです。
⑤他人様に善い言葉のプレゼントをすることは、相手に喜ばれます。どんな人にもいいところはあるのです。

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 人間の一生は、若い時に早く幸せが来るか、歳を重ねてからくるか、何れかだと森信三先生は著書に書いています。同感です。上の5の外にもいろいろありますが、とりあえず5つ書きました。私の同級生で、5の要件と真逆に生きた人がいました。あの世でどうしているでしょう。
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ある政治家が偉い役職を降りました。金銭が絡む問題でもあったようです。もしかすると公職選挙法に抵触するかも知れないとのこと。その方の関係者が、ワインに政治家の顔写真と、全身の写真を張っていたものを選挙区内に配布したとしてテレビ報道されました。そして「日本の未来」と印刷されていたとのことです。
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 思うに「日本の未来」なんて言葉は、命がけで生を全うした菅臥牛先生みたいな人が言う言葉だと思います。幾ら政治家として役職があったとして40歳くらいの人が「日本の未来」という言葉は慎むべきだと思います。国民を愚弄しているとしか思えません。
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『臥牛先生遺教抄』(第63回)
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六十三、人の他人を批評するを聞きて軽々しく言いちらす者は、終に人に厭われて、後には人に関する話は聴かされぬ事になるものなれば心を用うべし。又人を知るは極めて肝要の事にして、よく観て置くべきなるも、容易に口には出さぬものなりと戒めらる。
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『論語』63 
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子、魯の大師に楽を語げて曰はく、「楽は其れ知るべし。始めて作すに翕如たり。之を従(はな)って純如たり。如(きょうじょ)たり。繹如たり。以て成る。」
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孔子が魯の楽官の長に音楽というものについて語っていうには、「先王の制作した音楽の声音や節奏は知ることのできないものはない。音楽の演奏される初めには音律が具備している。しばらくして各楽器が思うままの音を出すようになると、清濁高下がよく調和する。各種の楽器の音が混乱しないで明白である。各種の音声が相連続して絶えない。このようにして一個の音楽が出来上がるのである。
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短歌の紹介
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人の世は試練をばねに飛躍せよ
   努力ありせば思い叶えり 6953 博庵語録
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礼節いろは言葉「い」
.偉業とは 至誠滅私の 荒行だ

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無私の精神で努力すれば成果が評価される。「無私」というこは、自分の利害ではなく人様のためにやるということです。これらを全うしたのが、西郷南洲翁であり、菅臥牛翁であったのです。