第3338号 30.002.19(月)
孟子曰く、心を養うは寡欲より善きはなし、と。予謂(おも)へらく心を養うは寡くして存するに止まらず。蓋し寡くして以て無に至るなり。無なれば則ち誠立ち明通ず。誠立つは賢なり。明通ずるは聖なり、と。『近思録』292
『心を養うには寡欲ほどよいものはない。』と孟子は言っているが、心を養うには、欲望を少なくしてそのままにしておいてよいとは思はない。というのは、欲望を少なくして無にまで持っていくことで、無ならば、心の誠が立ち、すぐれたはたらきが障りなく行われるからである。誠が立つのは賢であり、すぐれたはたらきが行はれるのは聖である。」
【コメント】寡欲に徹し切った人といえば、西郷隆盛その人であると思います。昨昨日の空手道教室では、西郷隆盛の漢詩「子弟に示す」を徹底的に暗記して貰いました。
西郷隆盛を更に学んで、やがて自分もそういう人間を目指したいという人は、修養を積んでくださいと助言しました。
冬季オリンピックでは羽生選手が金メダルを勝ち取りました。そしてスピードスケートて小平選手も金メダルを手にいれました。素晴らしい成績に満腔の拍手を送りたいと思います。
こういう真面目な人がいる半面、大阪では、職務質問した警察官をナイフで切りつけようとした青年がいたとのこと、長い人生を暗黒の世界で生きて行かなければならない訳ですが、人の道に反する生き方はしてはならないと思います。
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『不動心』(第197回)
魂の聖域について
苦痛は、肉体にとって害悪であるにちがいない-----その場合は肉体にそういわせておけばいいだろう。しかし肉体にとって害悪でないとすれば、それは魂にとって害悪なはずだ。というのは、衝動や対象に接近したり反発したりする動機は、どれも魂そのものの内部から生ずるのだが、いかなる害悪もこの魂の内部へは入りこんでいけないからだ。
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人格の涵養 山鹿素行 第19回
彼に先んじて名誉の高かった由井小雪にもあの様な不軌があった。随って幕府の眼はおのづから猜疑に光らざるを得ない。そこへ、彼の学問がまた少なからず他の狭陋な学者仲間の嫉妬反感を煽った。それが端無く彼の聖教要録を機として爆発したのである。
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『言志録一』52
重臣の任務
社稷の臣の執る所二あり。曰く鎮定。曰く機に応ず。
〔訳文〕国家の安否をあずかる重臣の仕事は二つある。一つは外国の侮りを受けず、また国内で反乱を起こさしめず、人民をして安心して生活させる鎮定であり、二は臨機応変の処置宜しきを得ることである。
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孟子曰く、心を養うは寡欲より善きはなし、と。予謂(おも)へらく心を養うは寡くして存するに止まらず。蓋し寡くして以て無に至るなり。無なれば則ち誠立ち明通ず。誠立つは賢なり。明通ずるは聖なり、と。『近思録』292
『心を養うには寡欲ほどよいものはない。』と孟子は言っているが、心を養うには、欲望を少なくしてそのままにしておいてよいとは思はない。というのは、欲望を少なくして無にまで持っていくことで、無ならば、心の誠が立ち、すぐれたはたらきが障りなく行われるからである。誠が立つのは賢であり、すぐれたはたらきが行はれるのは聖である。」
【コメント】寡欲に徹し切った人といえば、西郷隆盛その人であると思います。昨昨日の空手道教室では、西郷隆盛の漢詩「子弟に示す」を徹底的に暗記して貰いました。
西郷隆盛を更に学んで、やがて自分もそういう人間を目指したいという人は、修養を積んでくださいと助言しました。
冬季オリンピックでは羽生選手が金メダルを勝ち取りました。そしてスピードスケートて小平選手も金メダルを手にいれました。素晴らしい成績に満腔の拍手を送りたいと思います。
こういう真面目な人がいる半面、大阪では、職務質問した警察官をナイフで切りつけようとした青年がいたとのこと、長い人生を暗黒の世界で生きて行かなければならない訳ですが、人の道に反する生き方はしてはならないと思います。
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『不動心』(第197回)
魂の聖域について
苦痛は、肉体にとって害悪であるにちがいない-----その場合は肉体にそういわせておけばいいだろう。しかし肉体にとって害悪でないとすれば、それは魂にとって害悪なはずだ。というのは、衝動や対象に接近したり反発したりする動機は、どれも魂そのものの内部から生ずるのだが、いかなる害悪もこの魂の内部へは入りこんでいけないからだ。
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人格の涵養 山鹿素行 第19回
彼に先んじて名誉の高かった由井小雪にもあの様な不軌があった。随って幕府の眼はおのづから猜疑に光らざるを得ない。そこへ、彼の学問がまた少なからず他の狭陋な学者仲間の嫉妬反感を煽った。それが端無く彼の聖教要録を機として爆発したのである。
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『言志録一』52
重臣の任務
社稷の臣の執る所二あり。曰く鎮定。曰く機に応ず。
〔訳文〕国家の安否をあずかる重臣の仕事は二つある。一つは外国の侮りを受けず、また国内で反乱を起こさしめず、人民をして安心して生活させる鎮定であり、二は臨機応変の処置宜しきを得ることである。
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