タイトル---天下職を敬すれば、万邦以て寧し。第1683号 25.08.05(月)
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天下職を敬すれば、万邦以て寧し。『忠経』
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天下の人々がおのおのその職務をうやまい、つつしめば、その結果はすべての國が安寧になる。(諸291)
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忠経
「忠」とは誠あるいは真心のことであり、また、誠をささげる、真心をつくすことでもあります。しかし、『忠経』(ちゅうきょう)の教えるところの「忠」は、家臣、家来が主君につくす道に限定されている。
徳川時代には、相当広く読まれた書である、とあります。
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私の場合の「忠」は、青少年に真心をもって訴え、よりよい人生を歩いて欲しいというその一念につきます。
森信三先生は、収入は人の三分の一、仕事は人の三倍せよ、と言っています。西郷南洲翁の遺訓とされる『南洲翁遺訓』も同様だと捉えています。
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今朝の学問館は478回でした。荘内南洲会発行、『南洲翁遺訓』追加、三、四を冒頭拝読しました。その後、小学四年・木場学都君に一人で、『南洲翁遺訓』のテキストを持たずに第一章を発表して貰いました。
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日本空手道少林流円心会道場には、荘内南洲会の重鎮の先生方の魂が入っていると信じています。菅原先生も、長谷川先生も、小野寺先生も、お慶び戴いていると信じます。
その後『沢庵 不動智神妙録』のはじめにある、「沢庵の今日的意味」を拝読しました。30年前に購入し10回は通読しているのですが、今朝は新なる感慨が湧いてきました。極く一部紹介します。
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「-------彼(沢庵)は、仏法を太阿という利剣にたとえて、剣は殺人剣でなく、活人剣でなくてはならないというのである。
人に人間としての尊さを感じとらせず、人間として生きる喜びを与えないものは、人間としては未だ未熟だというのである。ということは、兵法家としての技に非常に秀でても、人間として秀でない限り、全くかたわであり、そういうかたわが多いということを嘆いたのが、沢庵その人であった。」(頁16~17)
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紹介した「剣」を「拳」に、「兵法家」を「空手武道家」と、読み替えて戴きたいと思います。
全く私も同意見です。幾ら技に秀でても、人間として秀でない限り、かたわとおなじだと思うのです。
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万一、宗家の私が死んだとした場合、幼少から私が指導してきた青壮年師範らは、即刻、空手道を辞めますと私に言っているのです。
それは長老とされる師範らに、人間として秀でた魅力がないからなのです。書きたくないことを書きましたが、それらを自覚し、今から人間としての秀でた魅力を構築して欲しい、のです。これは若手師範たちに媚びへつらえといっているのではないのです。何時いつまでもついて行きたい、学びたいという人間的魅力を培って欲しいのです。現に木場師範からせがまれて学問館を始めたのですから。
『南洲翁遺訓』を青少年に教えて30年、家元の菅臥牛翁に、お前のやり方はなんだ、と思われてはならないと、何時も肝に銘じているのです。だから、薩摩士魂の会の要請があろうと断じて私は動かないのです。鹿児島にも『南洲翁遺訓』を学ぶ人・団体はありますが、改竄事件の際は、私以外は、誰も荘内南洲会へ電話していないのです。
そして小野寺先生がお願いした、鹿児島のお偉いとされる男はスッポカシタのです。
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だから、身内・仲間とは申せ、人の道を踏み外した人間の傍若無人の振る舞い、暴言・暴力には断固として厳しく論難し、人のあるべき姿を教えているのです。人間に過ちのない人はいません。過ちであれば直ぐなおせばいいだけのことなのです。『論語』もそのように教えています。
過っては則ち改むるに憚ることなかれ。(学而第一 8)
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そういった意味で空手武道家は、過ちを直す潔さがなければならないのです。過ちを塗り固めたまま、懺悔することなく、他界したとしたら、もう取り返しがつかないのです。肉体と魂が解体されたらどうすることも出来ないのです。
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私は、子どもたちにはハイと返事する一方、基本的には優しく接するが、分けがわからない場合は、愛の鞭としてピシャリやることにしているのです。
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平成24年10月12日、当該箇所を読み、次の短歌(1636)を詠んでいます。
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命ほど尊きものはなかれども
尊ぶべきは義の実践に 『不動智神妙録』 1636
拳をば当てずに寸止め突きをせよ
それできなくて何の黒帯 5001 博庵語録
師資相承空手技術を学びたば
顎を叩くな黙して励め 5002 博庵語録
意思違う者は道場己つくれ
人あつまるかやってみなはれ 5003 博庵語録
人間としての喜び与えぬは
先ずは自分で死ぬほど励め 5004 博庵語録
空の拳殺人拳は未熟なり
活人拳のこれでなければ 5005 『不動智神妙録』
子弟らに生きる喜び与えぬは
精神秀でず未だ未熟なり 5006 『不動智神妙録』16
生きている内に精神磨くべし
垢は取りされ懺悔しつくせ 5007 『不動智神妙録』16
今日の思想混乱低迷は
戦後思想が産み出したもの 5008 前掲書8頁
家光は沢庵遇する最高は
寺興しすも沢庵は拒否 5009 前掲書 12
沢庵が権力将軍屈せずは
人のみこみて自信と誇り 5010 『不動智神妙録』15
実秀は明治三年功労に
よりて中老禄千石に 5011 『臥牛 菅実秀』
老公に忠篤忠宝訓育を
託され実秀新指導者へ 5012 『臥牛 菅実秀』