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安祥寺(山科散策2)


写真は、本堂。

安祥寺(あんしょうじ)は山科駅近くにある真言宗寺院で、国立京都博物館に寄託されている重文の五智如来像で有名です。

アクセス
JR、地下鉄東西線ないしは京阪の山科駅で下車します。
駅を出てすぐの山科駅前の交差点を右折し、旧東海道を進みます。
交差点から約260m、右手にコンセプトのコインパーキングがある細い交差点を右折します。
ここから約500m、途中JRの高架下をくぐり、緩やかな坂道を登り切った突き当りに、安祥寺があります。

安祥寺は平安時代前期に仁明天皇女御で文徳天皇の母である藤原順子の発願で創建されました。
平安時代の最盛期には広大な伽藍を有する寺院だったそうですが、1000年ごろには衰退します。
以降も上寺、下寺が造られ存続しましたが応仁の乱で全焼し、江戸時代まで荒廃します。
1600年頃になり徳川幕府の庇護を受け、再興されました。

長らく拝観謝絶の寺院でしたが、2019年1月のクラブツーリズムのツアーで公開されたの初めとして、同年の春の非公開文化財特別公開でも公開されます。

境内右手の表門を見ながら、正面の参道を進みます。
右手の門の奥には庫裏、左手に書院、右手に鐘楼があります。
鐘楼は元は摂津の安曇寺の梵鐘だという銘文が残されており、京都府指定文化財です。
2024年に書院の前庭 五智遍明庭が整備されました。
枯山水庭園で右手奥には大きな枝垂れ桜があります。
書院の内部は6間構造で中央の奥には仏間があり、不動明王像がお祀りされていました。
またその左手に間には上段の間がありました。

参道をさらに進んだ途中の左手奥に十二所神社があります。

参道の奥正面に、本堂(観音堂)があります。
内陣中央には本尊で重文の十一面観音像がお祀りされていました。像高2.5mと結構大きいです。
安祥寺が創建される以前の作で、天平時代のものだそうです。
左の脇壇には広目天と増長天が、右の脇壇には持国天と多聞天の四天王像がお祀りされています。
増長天像以外は平安時代の作、増長天像は江戸時代の作だそうです。
また内陣の裏には不動明王像が2躯と、徳川家康像がお祀りされているそうです。
本堂の左手奥には青龍社があります。

本堂の右手奥の正面に地蔵堂が、右手に大師堂があります。
またこの途中左手の林の中に、以前あった多宝塔の基壇が残っています。
この多宝塔の中に重文の五智如来像がお祀りされていたそうです。

地蔵堂には地蔵菩薩像、大師堂には左手から興雅、恵運、弘法大師(中央)、宗意、宥快上人像がお祀りされていました。




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