映画『ヒロシマナガサキ』を那覇市桜坂劇場で観ました。
この映画は、1952年ロサンゼルス生まれの日系3世のスティーヴン・オカザキが、英訳の「はだしのゲン」を読み広島・長崎の原爆投下に関心を深め1981年、広島に初めて訪れ、被爆者を取材した作品「生存者たち」('82)を発表。
日系人強制収容所を描いた「待ちわびる日々」('91)で、アカデミー賞ドキメンタリー映画賞を受賞。
アメリカでは、原爆投下が「戦争を早期に終わらせ、日米両国民の命を救った」との認識が強い。
オカザキ監督は、ヒロシマ・ナガサキの事実を伝え、核の脅威を世界に知らしめる事を自分の役目と考えるようになった。
被爆者14名の証言が、原爆の恐ろしさと、被爆者にしか語れない、実態がフイルムに収められている。
また、実際の投下に関与した4人のアメリカ人の証言や、アメリカ側の貴重なフイルムも公開されている。
日本人の多くが知らない、被爆者の実態を知る貴重な映画です。
映画は、現在の若者が62年前の8月6日に何があったかをインタビューするところから始まる。しかし、それが何の日であるかを、誰一人も応えられない。
そんな日本への警鐘でもある。
「原爆が落ちたのは世界で日本だけ、伝えていかなければ、愚かな人間はすぐ忘れてしまう。我々に出来る事は、繰り返し、繰り返し、耳にタコが出来るほど、伝えて行く事。この映画でまた改めて被爆者の方々の苦しみが今も続いている事を痛感する。その苦しみと恐怖は想像を絶する。また時間とともにそれが薄らいで行く愚かな自分が恐い」役所広司(パンフレットより)
世界中で、一人でも多くの人に観て頂きたい映画だと思います。
7月28日~岩波ホール他、全国で上映中。8月6日、大手HBOケーブルTVで19:30~全米放映された。