無題
新年明けましておめでとうございます。今年も一年間の始まりを皆さと共に礼拝から始められることを心から感謝しています。昨年、ある青年 が「聖書の事をもっと深く学びたいです」と言ってくれたことをきっかけに、 聖書通読会を週一で始めています。これはSGの様な性質を持ち、集まれる日をその都度設定し、 新約聖書の手紙を読破してきました。
新約の中で最も古くに書かれたとされるパウロの第一テサロニケから始まり、パウロ書簡は岩波訳で音読し、通読しました。これを始めたきっかけは、雨の日のうどん屋で、岩波のフィリピ書、獄中の中でなお喜びに溢れるパウロの手紙を感動しなが ら通読したことに始まります。手紙形式の16章以下で書かれるものは全て、その日の内に通読さ れるべきものだと私は信じています。
昨年は、クリスマスの翌日、25日にヨハネによる黙示録を 通読し、パウロ書簡からヨハネ文書までを完成させました。今年は新約だけではなく、旧約聖書 にも親しんで通読していきたいと考えています。このような思いが与えられているのは、いつで も聖書そのものの礼拝観に立ち帰りたいとの思いからです。旧約のエズラ、ネヘミヤの時代には、 民は明け方らから正午まで立ちつくしながら、ヘブライ語からアラム語へ、分かる言葉に翻訳し ながら、聖書を朗読していきました。そこには感動がありました。キリスト者もまた、その手紙 を分かる言葉として朗読されるように回し読みました。
信者の家の礼拝として、礼拝の最後には 十字架と復活を想起する食事(パン)と交わりが行われました。「この預言の言葉を朗読する人と、 これを聞いて中に記されたことを守る人たちとは幸いである。時が迫っているからである」(黙 1:3)とありますが、今こそ礼拝の原点に立ち帰り、キリスト者たちの日常生活の中に主に喜ば れる礼拝があることを、共々に深めていきたいと願うものです。
森崇牧師