わからないことを大事に
NHKのイ・サンも大詰めとなり、今日で最終回という日曜日の夜、楽しみにその時を待っていた。すると、今晩は、これまでのイ・サンの収録の裏話しなどを紹介する特別企画番組というのだ。最終回は来週という。待ってくれ!これからどのような終わり方をするのだろう、と視聴者はワクワクしながら待っているのだ。
それなのに、すでに終わったかのごとくして、最後のシーンの所々を映す始末。従順な視聴者の一人である私もさすがに、最初の3分ほどで、あまりにも視聴者をバカにしている振る舞いに腹が立ってきて、見るのをやめた。すべての物語が終わった後に、俳優やスタッフたちの撮影現場のようすや撮影秘話を語ってもらうのはいいが、まだ、終わってもいないのにしらける話である。
親切のつもりなのか、最終回の視聴率を上げることがねらいなのか、わからないが、余計なことをするものだ。このような順番は、守って欲しい。昨今は、何事も露わにしようという風潮がある。撮影現場のようすもよく放映される。あれは、夢もロマンもなくなる。自分が監督やカメラマンになったつもりになって、物語に入っていけなくなる。
信仰もそうだ。天国は、このような場所だと、たとえで語ってくださるから、ありがたいのであって、明らかな映像として、映し出されたならば、皆が皆、行きたいと思うだろうか。聖なる美しいものを泥臭さの中に見出す人もいる。わからないことをもっと大事にして欲しい。
平良師