やぶカンゾウ
実りの秋を迎える最後の畔草刈りが終わったあぜ道に、ヤブカンゾウの花径がスックと伸び始めると夏休みが近い。
夏休みが本当にうれしくてたまらなかったから、子どもにとって正に忘憂草であった。
大人の憂い古きは、望郷の心情であり、思うに任せない恋心だったのだろう。
「あの人を忘れたくて、忘れ草を植えたのに、花を見るたびに思い出してしまう、なんともお前は役立たずで罪な花だよ」
現在、憂いの源はなんだろう、憂いの種は増えているようでもあり、万葉のむかしと変わらないようにも思える。
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