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狐火 鬼火 提灯

2011年12月13日 | 季節の便り

鬼灯(ほおずき)

木枯らしが吹き、木々の葉が落ちて、寒々と見通しが良くなった山の斜面に日が暮れると狐火が走った。

新しい墓を暴いた狐が人骨を口にくわえて走るのだと云う。

大きな火の玉のように見えることも、蛍火のように弱弱しく点滅する事もあった。

人骨に含まれる燐が燃えるのだという説明に、なにも判らずに納得し安心したものだ。

日が落ちて漆黒の闇に包まれると、魑魅魍魎の存在がにわかに現実味を帯びて不気味である。

大人でも夜の外出を嫌った。

しかし 急用というものは得てして夜に多いものだ。

そんな時、提灯は必需品であった。提灯で遠くを照らすことはできない、視界のおよぶは範囲は一寸である。

 

 

 

 

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