窓辺のオキザリス
街の木々に色の付いた小さな電球が灯ったのはいつの頃からだろう。
サンタクローズがやってくるという夜を意識したのも、そんなに古いことではないような気がする。
雪の降る大晦日の夜 凍える街でマッチを売り歩く少女は、乱暴に走る馬車を避けようとして木靴を失ったまま、マッチが入った籠を抱えて、素足で雪の町を行くあてもなくさまよう様に歩く。
疲れと寒さと淋しさに押しつぶされたように、少女はついに固く閉ざされたお屋敷の冷たい石の階段に腰を下ろしてしまう。
町のクリスマスの雑踏の中に、あのマッチ売りの少年や少女はいないだろうか。
それで済めば良いけれど・・・。
それほど、心配になる日本の景気状況。
いや、もっと気になる、世界の子供たち。
昔、昔の物語。
そんな時代になれば良いですね。