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季節の移ろいに写真を添えて発信します。

お水取り

2007年03月13日 | 季節の便り
全ての照明が消された舞台に、火の粉を撒き散らしながら大松明が駆け上がる。
舞台の軒先を焦がすようして動き回る松明は、さながら戦乱の世の焼き討ち連想させる。
欄干から突き出した松明を蛇の目傘のようにまわすと、火の粉が流星群のようになって眼下の善男善女の頭上に降りかかる、観客の悲鳴と歓声が暗い境内にこだまするようにわき上がる。
奈良はお水取りが終わりまでが冬だという、その言い伝えにふさわしい寒い夜であった。
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1 コメント

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お水取りのおこもり (茂木稔)
2007-03-16 10:42:29
20年ほど前に、奈良の有力者が東大寺の講中であった事で、私も入れてもらい当日の夕方頃から宿坊に泊まり、お水取りのお松明から、お水取りの行、堂内でのお声明、堂内での韃靼の松明を床への打付け等、全行を明け方の4時まで見ました。
声明(しょうみょう)は正にグレゴリオ賛美歌のように感じました。仕事上のお付き合いの社長さんでしたが、本当に良い機会を作ってくれて、今でも大変感謝しています。
その事から、私は日本の紙の衣料について研究してみて、東大寺のお水取りの折に11名の連行衆の着る
紙子のに使用する白石の用紙を持っております。
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