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盗人萩

2012年10月26日 | 季節の便り

 ヌスビトハギ

近道のために、 晩秋の草むらを掻き分けるように歩いて向こう岸に辿りつく。

衣服には所構わず何種類もの草の実がびっしりと張り付いている。

当地の方言?で、この無賃乗車の輩を総じて「バカ」と呼んでいる。

その語源はいくら考えても見当がつかない。

その中の一つが盗人萩である、小花が美しく、衣服に付着しても払えば簡単に落ちるから憎めない。

しかし、中には払えば払うほど衣服の中に入り込む厄介者もある。

バカ草に取りつかれるのが嫌で、秋の野歩きを敬遠する人もいる。

学校帰りに、花が終わったアメリカセンダンソウの花茎を千切って、そっと後ろから投げつけると面白い様に衣服にくっついた。

知らずに背中にいっぱいくっ付けたまま家に帰って、始めて気付くこともあった。

 

 

 

 

 

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