ポピー
ずっと以前タイ北部に住む少数民族の集落に旅行したことがある。
曲がりくねった悪路を四輪駆動車に揺られて付いた所にケシを栽培する畑があって花が咲いていた。
この芥子坊主に傷をつけると滲み出る汁を集めて精製すると阿片やモルヒネに変わる。
畑の畔に、美しい民族衣装を着た少女達が遊んでいたので、気楽に何枚も写真に写した。
原色の花の中に民族衣装が溶け込むような景色であった。
帰ろうとすると、傾いた家の中から男が近づいてきて、片言の日本語で「モデル料」を払えと云う。
ガイドの説明によると、この辺りでの麻薬ケシの栽培は既に禁止され、違反者は重い罰則を科せられる。
今は 観光用にポピーを植えて芥子畑を再現し、民族衣装を着た少女達のモデル料が重要な収入となっている。
ガイドは、本物のケシ栽培が見たければ、もう一泊して山奥に行きましょうと笑った。
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