天皇様の声を聞こうと家族がそろってラジオの前に座った、しかし放送の内容は全く理解できなかった。
父が一言「戦争に負けた」とだけ言った。戦争を直接知らない田舎の子供にはその意味すらわからなかった。
放送が終わった直後 爆音が響き練習機が屋根をかすめるように飛来した外に飛び出すと、操縦席から身を乗り出すようにした兵隊が日の丸を振って飛び去った。
あの日から66年が過ぎた今日 サイトで改めて玉音放送を聞いた。
後半胸に迫るものがある。
惟フニ今後帝國ノ受クヘキ苦難ハ固ヨリ尋常ニアラス 爾臣民ノ衷情モ朕善ク之ヲ知ル然レトモ朕ハ時運ノ趨ク所 堪ヘ難キヲ堪ヘ 忍ヒ難キヲ忍ヒ以テ 萬世ノ爲ニ太平ヲ開カムト欲ス
朕ハ茲ニ國體ヲ護持シ得テ忠良ナル爾臣民ノ赤誠ニ信倚シ常ニ爾臣民ト共ニ在リ 若シ夫レ情ノ激スル所濫ニ事端ヲ滋クシ或ハ同胞排擠互ニ時局ヲ亂リ爲ニ大道ヲ誤リ 信義ヲ世界ニ失フカ如キハ朕最モ之ヲ戒ム宜シク擧國一家子孫相傳ヘ確ク神州ノ不滅ヲ信シ 任重クシテ道遠キヲ念ヒ 總力ヲ將來ノ建設ニ傾ケ道義ヲ篤クシ 志操ヲ鞏クシ誓テ國體ノ精華ヲ發揚シ 世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期スヘシ爾臣民其レ克ク朕カ意ヲ體セヨ