常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

景観条例

2008年10月02日 | 季節の便り
アンテナの林

美ヶ原高原台地に自動車の乗り入れをめぐって、激しい論争が展開した。
時の環境庁長官が現地視察に及び「ノー」との結論に達したと聞いている。
この結果が自然保護という目的に合致したかどうか判らない。
全く手を加えない自然保護と、人手を掛けないと守れない自然がある様に思う。
強い植物は必ず他を制圧する、勿論 数千年、数万年のサイクルで植生は世代交代を繰り返すのだろうけれど、人間は先が短いからせっかちだ。
ずっと以前 翁草が咲き乱れる草原があった。
そこは家畜用の草刈り場でもあった。不要な潅木は切払われ、いつもみずみずしい青草に太陽が降り注ぎ、春には翁草が咲いた。
村から家畜が消えて、草原は藪に変わり、翁草は園芸センターで外来種しか見られなくなった。
高原の高台にアンテナが乱立し、もしかしたらアツモリソウが下敷きになっているかもしれない。
日本中いたるところで見られるこの景観は異常だ。
世論を喚起する筈のメディアも人里離れた自然の中では無言だ、それも自然保護なのだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする