一寸前の酒のコマーシャルで使われた詩です。皆さん知っている句は「一盃 一盃 復一盃 」の処でしょうね。昔、野末陳平氏が(荘子入門、李白だったかな)、の中でこの句を取り上げまして設定が李白と酒飲み友達の杜甫でした。しこたま飲んだ李白が杜甫に対して「俺は一寸飲み過ぎた、眠くなったから君は一旦帰れ。明日まだ気持ちがあるなら琴を持って来て、興を添えてくれ」なんて書いてましたね。
李白
山中與幽人對酌 山中にて幽人と対酌す
李白 李白
兩人對酌山花開 両人 対酌して山花開く
一盃 一盃 復一盃 一杯一杯一杯復た一杯
イーペイ イーペイ フーイーペイ
我醉欲眠卿且去 我酔うて眠らんと欲す卿且く去れ
明朝有意抱琴來 明朝意有らば琴を抱いて来たれ
杜 甫
読みと意味は大体お分かりだろうと思いますので此処では省きます。今、キャンプブームですが、こんな詩を頭に浮かべて友と酒を酌み交わせば、興も尚一層増すでしょうね。漢詩を詠むなんて芸当は出来ませんけど、この句を思い浮かべてお酒を飲むならさぞかし美味しくなるだろうね。
大体お酒を飲むとき一人ほど味気の無い物はないね。腹を打ち割った友人と飲む美味しい酒がいい。其処に別嬪さんがいて座ってくれてさえいたらもっといいね。(ブフフ、動機が不純だって言うの) 美味しい肴を用意してさ。
大体今の人は、風流を解さないね。粋という物をもう少し感じてほしいと思います。「何を気取ってるんだい」なんていう人もいると思うけど、いいじゃない、気取って裕福な気持ちが持てれば。