前回の続きです。飯倉五丁目の町会員も此奴にはほとほと手を焼いていた訳ですが、いつもの如く嫌がらせをしに来て、何と写真を撮っているじゃないですか。また此奴は警察に垂れ込もうって言うんだろう。
と思ったら、無性に何かむしゃくしゃしまして、「お前、いい加減馬鹿やめろよ」と此奴の右胸をちょいと押しました。そうしましたら、後日、麻布警察の刑事さんから呼び出しを受けました。まるで刑事番組その物ね。尋問が始まったという訳です。一人が机に足を乗せて、もう一人は腕組んで右に行ったり左に行ったりね。因みに後ろの方、セントルイスの背の低い方とそっくりね。
「君のやったことは暴力そのものなんだよ」の一点張りね。ま、町の兄ちゃんをちょっと懲らしめる目的なんだろうね。他に言う事が無いのかよと思って「刑事さんはどちらから来られたんですか?」「この人どんな人だと知っているんですか?」「私は亀戸の〇✕署から配属になったんだよ」「ん?。じゃちょっと言ってみてよ」というので、
お風呂屋さんの事、本〇自動車さんのビルの話。河川敷の不法占拠の事他、町会と対抗して入らないと嫌がらせするとか、洗いざらい話をした後「大体、此処の署長さん、此奴に弱みでもあるんですかね?」「やってる事が逆でしょ?」・・・・・。「黙る」・・・・。・・・・「う~ん、六本木という所は不人情な所と聞いていたけど。こんなに酷い処なのか?。」
「私はそこまでひどい処とは思いませんが」「いい人もいっぱいいますよ」等々のやり取り。
刑事さん曰く「針外し君、一度でいいから、形だけでも謝罪してくれないかな?」というので、「刑事さんだってポリシー持っているんでしょ?」「訴えるなら訴えてもらって結構ですよ」「私は自分が正しいと自負して生きていますから訴えてもらって結構です」。
こんなやり取りをして刑事さん「う~ん」とうなったままダンマリです。暫くして「今日は帰っていいですよ」というので、その日の取り調べは終了です。「いいんですか?」
後日譚1 多分、刑事さんが方便で私が謝罪していたと、取り敢えずそういって、事を終わらせたのかも知れません。また、町会員と分かっていて後でもめることがあると拙いと思ったのでしょう。何か言ってくるか待っていましたが、その後何も言ってきません。(前科が付かなくて良かったよ)
後日譚2 それから、3か月位経った頃、2階の窓から母が顔を出して「死んだよ、死んだよ」と声を掛けてきます。「え”-、今忙しいんだけど」よくよく、詳しく聞いてみると何と井〇菊〇が亡くなったとの事です。「そりゃー、赤飯たかなくちゃ!」くしくも美空ひばりさんと同じ日でした。
後日譚3 親父(井〇菊〇)より悪党だった、次男坊もその後1か月の経たないうちに直ぐに亡くなりました。長男も既に何年か前に病死、井〇も死に、次男も亡くなり、末の妹の子(男の子)も亡くなって、葬儀の時は連れ合いとその娘しかいなかったとの事。(男系根絶やし)人の恨みを買うという人生は相当きついんですね。 次男の嫁も大阪の人?、でその後、財産処分して大阪に帰ってしまったとか。悪くどい事して貯め込んだ金銭、建物、土地も全部処分されて逃げられてしまった訳だ。生前の恨みは怖いですよね。
針外しは六本木生まれですが、芝の弁天池の脇に「閻魔堂」がありまして、閻魔様が針の事をこの地に呼んだのではないかと感じるのであります。この事があってから、人間は日頃の行い、真面目に暮らさないと駄目で、ゆめゆめ怠らないようにしなければならないと思う訳であります。
後日譚4 交友会に入っていた面々も既に他界してその子弟は、町会に」戻りましたが、針としましては此の子弟たちには罪はありませんので、仲良く町会活動しています。町会にも「天の時、地の利、人の和」がありますからね。今町会は、いい方向に向かっています。