らんかみち

童話から老話まで

水イカはイカの水子

2009年01月06日 | 酒、食
 水イカの季節がやってまいりました。といっても、水イカというれっきとした名を持っている連中ではなく、水子みたいに育っていないイカという意味だと解釈しています。細長いやつが大きくなったらたぶん、剣先イカと呼ばれ、丸っこいのは耳イカになり、真ん中のは針イカと呼ばれるようになるのでしょうか。といっても大きくなったって剣先イカ意外は今と大して変わらないんです。
 
 この三種類のイカは底引き網とかで獲られ、スーパーで1パック298円で売られています。もう少し後ならそれぞれ別のパックに詰められ、名前を変えて店頭に並ぶんですが、今の段階では全て水イカと呼ばれてクズ扱いです。といっても三種類のイカを同時に格安で買えるなんて、今を逃したら来年まで待たないといけません。
 
 この連中は見た目と同じく肉質も違い、同じように調理はできません。剣先イカはいかにもイカの味がして、ゆでたらイカ臭さを感じます。針イカは肉質が厚くてプリプリとした歯ごたえが魅力です。耳イカはその中間なんですが、墨をやたら持っていて、ゆでたら何もかもを真っ黒に染め上げてしまうものの、その風味は群を抜いてます。
 
 今回はゆで時間を調整っしたものの、フライパンにバターを引いて塩コショウで味付けっしました。単純だなと思われるか知れませんが、各々の味を堪能するならシンプルな味付けが推奨です。というか面倒くさいので一気に味付けしたんです。とはいっても目玉や、からすとんび、甲はちゃんと除きます。じゃないと一口で食えません。
 
 こうやって手間をかけて旬の味覚を楽しむんですが、まだ大きな問題が待ち構えているんです。なぜならこいつらは一網打尽にされる関係で、体内からオキアミのような海老が出てくるんです。海老、蟹、ホタテなどにアレルギーのあるぼくが食べると、咽がヒリヒリしてえらい目に遭います。
 とはいっても旬のものをいま味わわないでどうするよ。と、まるでフグでも食うみたいな気分の今夜でした。

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