(途中ですが、いったんアップします)
札幌、恵庭、千歳に住む、1950~60年代生まれの4人による絵画グループ展。
川上直樹、竹津昇、田仲茂基、西村司の4氏が、札幌時計台ギャラリーのA室・B室に大作や小品を並べており見ごたえがあります。
7月5日午後1時から伊藤光悦さん(二紀会委員、北広島在住)のギャラリートークがあります。

B室に大作を並べている千歳在住の水彩画家、竹津昇さん「シベリアの空」(80F)。
竹津さんは以前、スペインに魅せられて、冬休みの時季に何度も旅してはスケッチを重ねていました。
昨年、ロシアのノボシビルスクに行く機会があり、すっかりロシアの風土が気に入ったのか、今年も足を運びました。
強い日差しが濃い明暗をつくるのと異なり、斜めに弱い光が差し込むロシアとあって、全体の色調も、やさしくやわらかなものに変わってきているような印象を受けました。
じっくりとものを見ていることは変わりませんが、粘っこく写生しているというよりは、うまく力を出し入れしているという感じがします。
竹津さんは58年、恵庭生まれ。
一線展は2012年退会しましたが、同年道展会員に推挙されました。2008年から水彩連盟準会員です。
出品作は次の通り。
屋根裏(100P)、時の方舟(80P)、再生(145×130×2枚組み)、KAHMEKAの煙突(4F)、KAHMEKAの一隅(3F)、KAHMEKAの鉄の物置(3F)、KAHMEKAのトラック(3F)、コルフォーズの建物(6F)

川上直樹さん「国境地帯(望郷)」(130号)
川上さんは「国境地帯」というシリーズを3点出品しています。
これは、何千という単位で子どもたちが亡くなった東日本大震災から受けた衝撃がもとになっているそうです。同時に、震災から明らかになった、人と人との隔たり、境界のようなものが「国境地帯」という題に込められているとのことです。
たしかに「絆」などと言いますが、その一方で、国内の分裂のようなものも明らかになってきた側面もあるでしょう。
暗い画面に浮かび上がる文字のようなものは、段ボール箱に印字されていたアラビア文字で、とくに意味はないとのこと。
画面に配されたものひとつひとつに明確な意味や象徴性は読み取れませんが、そのことがかえって絵に深みをもたらしているように思えます。「概念の単なる翻訳」ではない、深い精神性がこの絵の通奏低音をなしています。
川上さんは1953年札幌生まれ。
仕事は定年退職し、いまは週3回通っているそうで「いまが一番楽しい」と笑っておられました。
一線展では会友。道展は昨年佳作賞を受けています。
出品作は次の通り
国境地帯(あかるいところへ)130号、国境地帯(迷走(未完))130号、卓上の静物(30号)、封じられた建物(3号)、冬の日(F3)、受胎(SM)、壁際の建物(SM)、冬の日(SM)

田仲茂基さん。
左にキタキツネの絵がありますが、これは旧作で、やはりメーンはフクロウを迫力たっぷりに描いた作品です。
「自然と環境」がテーマとのこと。
田仲さんは1962年、室蘭生まれ。
道展には97年以来入選しており、2012年に会友。99年からは一線展にも出品し、現在は会員です。
出品作は
響(F120) 悠久の翼(F130) 悠久の翼II(F130) 春待つ夕景(S20) 北の夕景(F8) 春を告げる丘(F6) 晩秋(F6) 微風に委ねて(F4) 深緑(SM)
西村司さん「パドックの男と女」(F120)。
濃淡の明確な独特の画風です。人物は何人も登場しますが、まとまりをもった群像というよりは、強い日差しの屋外で撮ったスナップ写真をブローアップしたものにも似ており、短い瞬間を切り取ったようなたたずまいを感じさせます。
西村さんは1963年広島町(現北広島市)生まれ。
2005年に一線展で新人賞を獲得し、いまは会員です。道展には2010年から入選を続けています。
出品作は
卸売市場の朝(F120) 卸売市場の朝 II(F120) Dancer in the town(F120) トノサマバッタのいるところ(F100) ドラクロア風に描いた20代の頃の自画像(F10)
2014年6月30日(月)~7月5日(土)午前10時~午後6時(最終日~午後5時)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3)
札幌、恵庭、千歳に住む、1950~60年代生まれの4人による絵画グループ展。
川上直樹、竹津昇、田仲茂基、西村司の4氏が、札幌時計台ギャラリーのA室・B室に大作や小品を並べており見ごたえがあります。
7月5日午後1時から伊藤光悦さん(二紀会委員、北広島在住)のギャラリートークがあります。

B室に大作を並べている千歳在住の水彩画家、竹津昇さん「シベリアの空」(80F)。
竹津さんは以前、スペインに魅せられて、冬休みの時季に何度も旅してはスケッチを重ねていました。
昨年、ロシアのノボシビルスクに行く機会があり、すっかりロシアの風土が気に入ったのか、今年も足を運びました。
強い日差しが濃い明暗をつくるのと異なり、斜めに弱い光が差し込むロシアとあって、全体の色調も、やさしくやわらかなものに変わってきているような印象を受けました。
じっくりとものを見ていることは変わりませんが、粘っこく写生しているというよりは、うまく力を出し入れしているという感じがします。
竹津さんは58年、恵庭生まれ。
一線展は2012年退会しましたが、同年道展会員に推挙されました。2008年から水彩連盟準会員です。
出品作は次の通り。
屋根裏(100P)、時の方舟(80P)、再生(145×130×2枚組み)、KAHMEKAの煙突(4F)、KAHMEKAの一隅(3F)、KAHMEKAの鉄の物置(3F)、KAHMEKAのトラック(3F)、コルフォーズの建物(6F)

川上直樹さん「国境地帯(望郷)」(130号)
川上さんは「国境地帯」というシリーズを3点出品しています。
これは、何千という単位で子どもたちが亡くなった東日本大震災から受けた衝撃がもとになっているそうです。同時に、震災から明らかになった、人と人との隔たり、境界のようなものが「国境地帯」という題に込められているとのことです。
たしかに「絆」などと言いますが、その一方で、国内の分裂のようなものも明らかになってきた側面もあるでしょう。
暗い画面に浮かび上がる文字のようなものは、段ボール箱に印字されていたアラビア文字で、とくに意味はないとのこと。
画面に配されたものひとつひとつに明確な意味や象徴性は読み取れませんが、そのことがかえって絵に深みをもたらしているように思えます。「概念の単なる翻訳」ではない、深い精神性がこの絵の通奏低音をなしています。
川上さんは1953年札幌生まれ。
仕事は定年退職し、いまは週3回通っているそうで「いまが一番楽しい」と笑っておられました。
一線展では会友。道展は昨年佳作賞を受けています。
出品作は次の通り
国境地帯(あかるいところへ)130号、国境地帯(迷走(未完))130号、卓上の静物(30号)、封じられた建物(3号)、冬の日(F3)、受胎(SM)、壁際の建物(SM)、冬の日(SM)

田仲茂基さん。
左にキタキツネの絵がありますが、これは旧作で、やはりメーンはフクロウを迫力たっぷりに描いた作品です。
「自然と環境」がテーマとのこと。
田仲さんは1962年、室蘭生まれ。
道展には97年以来入選しており、2012年に会友。99年からは一線展にも出品し、現在は会員です。
出品作は
響(F120) 悠久の翼(F130) 悠久の翼II(F130) 春待つ夕景(S20) 北の夕景(F8) 春を告げる丘(F6) 晩秋(F6) 微風に委ねて(F4) 深緑(SM)

濃淡の明確な独特の画風です。人物は何人も登場しますが、まとまりをもった群像というよりは、強い日差しの屋外で撮ったスナップ写真をブローアップしたものにも似ており、短い瞬間を切り取ったようなたたずまいを感じさせます。
西村さんは1963年広島町(現北広島市)生まれ。
2005年に一線展で新人賞を獲得し、いまは会員です。道展には2010年から入選を続けています。
出品作は
卸売市場の朝(F120) 卸売市場の朝 II(F120) Dancer in the town(F120) トノサマバッタのいるところ(F100) ドラクロア風に描いた20代の頃の自画像(F10)
2014年6月30日(月)~7月5日(土)午前10時~午後6時(最終日~午後5時)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3)
今日は午後1時からギャラリートークがあります。
伊藤光悦先生のお話のあとに作家の自作を語るトークがあります。
いい感じで切磋琢磨しておられるようで、気持ちのいいグループ展ですね。
私もはやく定年退職したいです(苦笑)。