白鳥洋一さんはふしぎな絵を描く。
リアルな画風ではないのは確かだが抽象でもないし、うまい/へたで語るのも違う。力がみなぎっている絵ではないが、力を抜いているというわけでもない。モノトーンではあるが、色彩が乏しくてさびしい感じが漂う絵ではない。
なんだか、のほほんとして、いいあんばいで力が抜けていて、楽しくなってくる絵だと思う。
ゼロ年代あたりまでは、札幌・豊平川の花火大会に題材を得た作品を制作していたが、近年取り組んでいるのが「植物記」のシリーズ。
植物の生命エネルギーが着想のもとになっているように見える。
冒頭画像は、左から「植物記」の「飛ぶ」「咲く」。
ロールの画用紙を裁断し、アクリル絵の具やガッシュを使って描いている。
「植物記」の「落ちる」「動く」「出る」「噴く」「凍る」。
「植物記 凍る」は、めずらしくピンクが用いられている。
いずれも大きさの異なる紙を組み合わせてひとつの作品にしているのが、おもしろい。
このほか、小品として「趣味の園芸 12カ月」があり、12点が飾られている。
「植物記 凍る」は、裁断したときに出る紙切れをちぎって、貼り付けたもの。
雨のように見えるが、これは「冬のつららにヒントを得たかたちなんです」(白鳥さん)とのこと。
白鳥さんは新道展会員。
2016年9月30日(金)~10月10日(月)正午~午後6時、火休み
ギャラリーレタラ(中央区北1西28 http://moma-place.jp/retara/ )
■あひる会40周年記念展(2004、画像なし)
・地下鉄東西線「円山公園」駅・円山公園駅バスターミナルから約360メートル、徒歩5分
・同「西28丁目駅」から約540メートル、徒歩7分
・ジェイアール北海道バス、中央バス「円山第一鳥居」から約690メートル、徒歩9分
※小樽行き都市間高速バス全便(北大経由除く)と、手稲、銭函方面行きの全便が止まります