
たぴおのオーナー竹田博さんのコレクションを展示していました(ただし、一部は借り物)。
ちなみに、1回目の「下町のコレクション」は、05年8-9月でした(筆者未見)。
見た後で気がつきましたが、案内状(DM)にしるされた作家名と、じっさいに作品がならんでいた作家とは、かなり異同があります。
道内を代表する抽象画家のひとり花田和治さんの作品が5点ありました。シルクスクリーンや、めずらしい木版画もあります。
寡作な方なので、こういう機会はうれしいものです。
冒頭の画像は、2点とも「ベレー」。いずれも100号Mの大作。明快なカラーフィールドペインティングで、花田さんの真骨頂だと思います。
対になっている作品ですが、下方の色の帯の幅や、3分割になっている縦の帯の比率が微妙に異なっているあたり、作者の緻密(ちみつ)な計算が感じとれます。
つぎの画像は、右が花田さんの近作「桜のころ 石狩川河口」、左の2点は斉藤邦彦さんの作品です。

シャープさが持ち味だった「ベレー」にくらべると、ひじょうに穏和な境地に達したのだなあと感じます。
曲線がほとんどというのは、以前の絵にはあまりない特徴だと思いますし、色も明るいパステルカラーが中心です。
一方、斉藤さんの抽象画は、なんともいえない味わいがあります。
左の「青いブルース」は、茶と青の地に、丸や三角、折れ曲がった曲線などが、明滅し、走る作品。クレーにも似た音楽性を感じます。

下の立体は、野又圭司さんの95年の作品「祈り」です。
古い時計かラジオのようなかたちをした木箱の中に、白いベールの女が金属製の階段を上っているようすが、ガラス越しに見えます。
右上は一原有徳さんのステンレス作品。
バーナーによる焼き痕があり、下のほうは黒いインクの跡があります。90年代の作品でしょうか。

手前の立体は、渡辺行夫さんの石彫「こんなベンチ」。
05年、花崗岩製。
ゆるやかな曲線の重なりが渡辺さんらしい、良い作品だと思います。
バックにある、カラフルな縦長の作品の数々は、岡貞光さんという作家の作品。
筆者は初めて見ました。
着物を思わせる装飾性が斬新です。
竹田さんによると、以前はよく発表していたそうですが、いまは美術とはなれ、後志管内島牧村に住んでいるそうです。
「美術から離れちゃう人ってけっこういるよ。やっぱり食べていくのが大変だから。とくに抽象系の人に多いな」
と竹田さん。
出品者は次のとおり。
平松和芳「アフガンの風」
阿部啓八「草煙のコラージュ」「錠のコラージュ」
亀井由利「作品B」「裸婦」
花田和治「桜のころ 石狩川河口」「ベレー」「stick」「ブーツ」
斉藤邦彦「愛のシンフォニー」「青いブルース」「JAZZ」
林教司 「作品」
野又圭司「祈り」
一原有徳「ステンレス作品」
嶋田観 「1997-12-25 LONG DISTANCE」
小坂哲治「作品」(86年)
渡辺行夫「こんなベンチ」
岡貞光 「作品」
横山隆 「作品」
竹田博 「プラタナスとポプラ」「海、祝津」
漆山豊 「作品」(3点)
柿崎秀樹「作品」(2点)
吉住ヒロユキ「プーチャン」
3月12日(月)-17日(土)11:00-19:00(4日は13:00-18:00)、会期中無休
ギャラリーたぴお(中央区北2西2、道特会館 地図A)
ちなみに、1回目の「下町のコレクション」は、05年8-9月でした(筆者未見)。
見た後で気がつきましたが、案内状(DM)にしるされた作家名と、じっさいに作品がならんでいた作家とは、かなり異同があります。
道内を代表する抽象画家のひとり花田和治さんの作品が5点ありました。シルクスクリーンや、めずらしい木版画もあります。
寡作な方なので、こういう機会はうれしいものです。
冒頭の画像は、2点とも「ベレー」。いずれも100号Mの大作。明快なカラーフィールドペインティングで、花田さんの真骨頂だと思います。
対になっている作品ですが、下方の色の帯の幅や、3分割になっている縦の帯の比率が微妙に異なっているあたり、作者の緻密(ちみつ)な計算が感じとれます。
つぎの画像は、右が花田さんの近作「桜のころ 石狩川河口」、左の2点は斉藤邦彦さんの作品です。

シャープさが持ち味だった「ベレー」にくらべると、ひじょうに穏和な境地に達したのだなあと感じます。
曲線がほとんどというのは、以前の絵にはあまりない特徴だと思いますし、色も明るいパステルカラーが中心です。
一方、斉藤さんの抽象画は、なんともいえない味わいがあります。
左の「青いブルース」は、茶と青の地に、丸や三角、折れ曲がった曲線などが、明滅し、走る作品。クレーにも似た音楽性を感じます。

下の立体は、野又圭司さんの95年の作品「祈り」です。
古い時計かラジオのようなかたちをした木箱の中に、白いベールの女が金属製の階段を上っているようすが、ガラス越しに見えます。
右上は一原有徳さんのステンレス作品。
バーナーによる焼き痕があり、下のほうは黒いインクの跡があります。90年代の作品でしょうか。

手前の立体は、渡辺行夫さんの石彫「こんなベンチ」。
05年、花崗岩製。
ゆるやかな曲線の重なりが渡辺さんらしい、良い作品だと思います。
バックにある、カラフルな縦長の作品の数々は、岡貞光さんという作家の作品。
筆者は初めて見ました。
着物を思わせる装飾性が斬新です。
竹田さんによると、以前はよく発表していたそうですが、いまは美術とはなれ、後志管内島牧村に住んでいるそうです。
「美術から離れちゃう人ってけっこういるよ。やっぱり食べていくのが大変だから。とくに抽象系の人に多いな」
と竹田さん。
出品者は次のとおり。
平松和芳「アフガンの風」
阿部啓八「草煙のコラージュ」「錠のコラージュ」
亀井由利「作品B」「裸婦」
花田和治「桜のころ 石狩川河口」「ベレー」「stick」「ブーツ」
斉藤邦彦「愛のシンフォニー」「青いブルース」「JAZZ」
林教司 「作品」
野又圭司「祈り」
一原有徳「ステンレス作品」
嶋田観 「1997-12-25 LONG DISTANCE」
小坂哲治「作品」(86年)
渡辺行夫「こんなベンチ」
岡貞光 「作品」
横山隆 「作品」
竹田博 「プラタナスとポプラ」「海、祝津」
漆山豊 「作品」(3点)
柿崎秀樹「作品」(2点)
吉住ヒロユキ「プーチャン」
3月12日(月)-17日(土)11:00-19:00(4日は13:00-18:00)、会期中無休
ギャラリーたぴお(中央区北2西2、道特会館 地図A)