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■高橋弘子第23回個展 『眇めつ(すがめつ)』(2024年2月19日〜3月18日、札幌)=3月16日に訪れたギャラリーは7カ所(3)

2024年03月17日 17時56分32秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
(承前)

 オオカミを題材にした絵画で知られ、近年は台湾のアートフェアに出品するなど活躍の場を広げている高橋弘子さん(札幌)の個展。

 今回の個展は、壁面のあまりない飲食店ということもあり、店数も10点ほど。既発表作が多いですが、発表が多い作家で、すべて見て回るのも困難なので、これはむしろありがたいです。

 個人的には、オオカミ以外の作品がたくさんあることに目がいきました。
 冒頭画像の左側は「たぶん猫」。
 室内を俯瞰 ふ かんで、ユニークな画角の絵です。フレームの形もめずらしい。
 確かに、画面に猫が描かれていますが、台所の水回りの前におばけのような人物?がこしかけています。

 ネコをテーマにしたグループ展に出品した作品だそうですが、モノトーンで描かれていたのでかえって目立ちそう。

 右側は「概念」。
 リアルに横たわる巨大な軟体動物と、赤いウインナーが、なぜおなじ「タコ」という概念で把握されるのはなぜなのか。おもしろい視点です。
 
 
 中央は「テリトリー_4 湖底」。
 19世紀スイス出身の画家ベックリーンの「死の島」をちょっと思わせる構図ですが、背景は白く、手前に舟も浮かんでいません。
 絶海の孤島は、人間の精神のありかを考察させます。
  
 
 高橋さんの昨年の発表ペースにはすごいものがありましたが、今年は、札幌での個展はこれが最後で、制作のほうに軸足を置く予定とのことです。
 

2024年2月19日(月)〜3月18日(月)カフェ午前11時~午後5時(ランチは~午後2時)、バーは午後5~11時
RY'S Cafe Bar=アールワイズカフェバー(中央区北4西24)

画家の公式サイト https://hirokotakahashi.net/
X(twitter) @harutoki_k

過去の関連記事へのリンク
高橋弘子作品展「野流」(2023)

高橋弘子第18回個展『わたしを忘れないで』 (2022)

高橋弘子第12回個展『幻の椅子ーテレビとバナナとブーメランー』 (2017年10月)
高橋弘子第11回個展『たぶん世界に私しかいない』(2017年5月)

高橋弘子第8回個展『DAMAGED』 (2016)

高橋弘子第2回個展「Subjective observation」(2015)





RY's cafe bar へのアクセス

・地下鉄東西線「西28丁目駅」から約430メートル、徒歩6分

・ジェイ・アール北海道バス、中央バス「円山第一鳥居」から約340メートル、徒歩5分
・札幌駅前からジェイ・アール北海道バス「54 北5条線」「58 北5条線」に乗り「北5条西24丁目」降車、約180メートル、徒歩3分

(この項続く) 

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