GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

上野動物園の幸泉&えりか

2008年09月09日 | 日本の馬
上野動物園にいる日本在来馬の木曽馬「幸泉」と野間馬「えりか」は、女同士ということもあって、いつも一緒にいる。トカラ馬の「琥太郎」は男馬(正確には去勢を済ませているのでセン馬)だし、年も若いので彼女たちに馴染めない様子。でも野生馬のハーレムにおいては、若い牡馬が群れの中にいることはほとんど許されないので、琥太郎にはかわいそうだけれど、仕方のないことだと思う。

琥太郎同様、幸泉やえりかも「日本在来馬の活用」という使命を背負って上野動物園にやってきた。故郷を離れ、家族とも別れ、新しい土地で新しい仲間との暮らし。さぞやいろいろ心に思うことがあるだろう。

でも彼らが今の生活を少しでも楽しめるようになるのは、やっぱり人との関わりが大切だと思う。(実際彼らには、それが全てではないだろうか)
上野動物園で在来馬の担当をされているHさんは、本当に愛情を持って馬たちに接していらっしゃる。Hさんのような人が、馬たちのまわりにもっとたくさんいれば、きっと馬たちももっと楽しい日々を過ごせると思う。

そういう人たちのための研修が、全国乗馬倶楽部振興協会により、今年も遠野で開催される。
馬に携わる人というのは、「乗馬」や「馬術」それに「競馬」という範疇だけではない。また、「生産者」「育成者」「厩舎関係者」だけではない。Hさんのように動物園の職員さん、それに畜産や農業関係の研究者の方々も馬に携わっている。
遠野では、彼らのような立場の人たちを対象に、馬の扱い方などの研修が行なわれる。それは馬をとりまく環境に新しい風を吹き込むことになると思う。

幸泉、えりか、そして琥太郎の存在が、今まで以上に馬に関わる人の範囲を広げるチャンスをもたらしているのかもしれない。それだけでも、上野動物園にやってきた馬たちは、使命を果しているのではないだろうか。

そんな背景うんぬんはともかく、上野動物園にいる3頭の在来馬は本当に愛くるしく可愛い。是非足を運んでみてください。

写真左(芦毛馬):野間馬 えりか 写真右(鹿毛馬):木曽馬 幸泉
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