GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

棄てる

2007年09月11日 | 馬徒然
これまで、規定外で売り物にならないと廃棄処分されていた野菜。”もったいない”と消費者が中心になり、ゼリーやほかの料理に使おう、という動きが、活発になっているという。行政の援助もあるそうだ。

スーパーで、ちょっとしょぼくれた野菜が安価で並ぶコーナーがある。でも、それ以前に、スーパーに卸されることもない野菜がたくさんある。
”もったいない”という言葉が盛んに使われているけれど、私には、大地の恵みを「規定外」だからと廃棄にするなど、「罪悪」だと思えてしまう。
野菜だって「命」なんだよ。尊い自然からの授かり物じゃないの?価格破壊を防ぐためとはいえ、どこか納得いかない。

競走馬の産地日高で、仔馬に対して「足元が弱くて馬にならなかった」という言葉が使われることがある。私が思いをこめて撮影していた仔馬が、夏をこえて秋に訪れたとき、そういう理由でいなくなっていたことがあった。ショックだった。
それがビジネス、産業としての競馬。競走馬の宿命・・・。わかっている。わかっていても、「規定外」と廃棄される野菜、「競走馬」にならないと廃馬になってしまう命が、切ない。
それが当たり前になっている「常識」って怖い、哀しい。
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