GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

パドックとレース

2010年03月16日 | 競馬場
パドックで馬を見ているのが好きである。
表情とか歩き方、厩務員さんとのやりとりなど、いつもシャンターチャンスを探している。

あるとき、一目見るなり「かっこいい!」と思ってカメラを向けた馬がいた。けれど馬体はぴかぴかなのに、目に精気がない。
そういう馬は、撮影するのも難しいし、
「まさかレース中にケガしないだろうなあ」という心配までしてしまった。
今まで、何度かそういうことがあった。
結局、パドックではその馬を撮影することができなかった。

気になって、レースを見守っていたら、
後方を追走していたその馬は、最後の直線で、あれよあれよというまに他馬をごぼう抜き。見事トップでゴールを駆け抜けた。
「うっそー!全然やる気なかったのにー!」と思いながら
ウィナーズサークルに臨むその馬にレンズを向けたら・・・・。
「バカにするなよな」と言っているかのように、
冷ややかな(私にはそう思えた)視線がかえってきた。
「うそつき!」とつぶやく一方で「すみません」と頭を下げる。

後で調べたらそのレース、彼にとっては久々の勝利だった。
やっぱり彼はその日、輝いていたのだった。
今度は、パドックでもいい顔を見せてねー!









コメント
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